第538号:裏切りの構図。
このお便りは、39214 名のお嬢様、旦那様に宛ててお送りいたしました。
お嬢様、旦那様、この半年くらいのあいだに、親しくなさっていた誰かに裏切られたことはございませんか?
それは身近なご家族やご友人、ご学業やご勤務において関係なさる人物だったかもしれませんし、お店や
企業、何らかのチームなどかもしれません。もうお忘れになっていたら、掘り起こして申し訳ありません。
「裏切る」という言葉の背景には少なからず期待がございましょう。それは言葉にして伝えていたことも、
モラルや常識という概念に頼っていたこともあろうかと存じますし、ただ何もせずにいたかもしれません。
その伝え方は日を改めて言及いたしますけれども、少なくとも傷付くのは期待をしていたからと申せます。
ところでお嬢様、旦那様は自由でいらっしゃいます。多少の縛りはあれど、ご自身のしたいようにできます。
幾つもの選択をするなか、ときに間違うこともあろうかと存じますが、そのことで価値は目減りしません。
実はこのことが、裏切る、裏切られたお相手にも通じますことを、意外と私たちは忘れてしまいがちです。
結果として「裏切られた」と感じることは否定しません。しかし、私たちがしたいようにするのと同様に、
お相手もまた、したいようにしているだけなのです。ですから、それぞれに正しさがあるのだと考えます。
過ちを指摘できるのは、もとより約束を交わしていたときに限ります。それが無ければ追求はできません。
そう考えますと、これまでお嬢様、旦那様がご経験なさった「裏切り」は、2つの「正しさ」に起因します。
ご自身にとっての「正しさ」、お相手にとっての「正しさ」。それを受容できないときに怒りが生じます。
おそらく心にのこる蟠り(わだかまり)は、これを認めたとき昇華されるのではないかと考える次第です。
お嬢様、旦那様、この考え方をしますと、そもそも「裏切り」など存在しないことになりませんでしょうか?
またもや、前置き長くなりました。今夜は執事の館・準備委員会の広報係、わたくし松原(まつばら)が、
#名古屋の仮住まい や #お申し付けの品 、それと新しいお仕えの方法について、ご報告を差し上げます。
▼ 執事の館・準備委員会は #主の基金 を活用なさった、とあるお嬢様からのお礼を預かってございます。
▼ 執事の館・準備委員会は #主の優待 についての考えを改め、新たなお仕えの方法をご提案いたします。
▼ 執事の館・準備委員会、製菓係の金城(きんじょう)がウイスキー「知多」を用いた試作をしました。
▼ #名古屋の仮住まい は来年以降、新たな体制でお仕えをする所存。何らかの方法で卓数を増やします。
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▼ 執事の館・準備委員会は #主の基金 を活用なさった、とあるお嬢様からのお礼を預かってございます。
ことしはまことに災害が多くございました。大きく報道される以外にも、北海道や東北、関西地方などで、
地震があり、つど広報係の Twitter からも注意を呼びかけてございます。しかし網羅できておりません。
どうかお嬢様、旦那様も、いつ訪れるか分からない地震、大雨に、十分な備えをしていただきたく存じます。
さて、記憶に新しい「北海道胆振東部地震」は、主(あるじ)からの要請に応じ執事の館・準備委員会が
#主の基金 を発動し、この震災に見舞われました主にお見舞いをさせていただきました。このうち1人の
お嬢様から丁重なお礼のメッセージが寄せられましたので、お手すき折に是非ご覧いただきたく存じます。
▽ 先日、執事の館・準備委員会に一通の封書が届きました。なかの便箋には…
https://twitter.com/butlers_house/status/1059363299341418496
どなたかを助けてあげたい主と、救いを必要となさる主、この両者に私たち執事の館・準備委員会が介し、
お役に立てているなら本当に光栄なこと。もしかしたら、別の場面では立場が入れ替わるかもしれません。
できればこの先 #主の基金 がないことを祈りますが、もし発動することがあれば、宜しくお願いします。
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▼ 執事の館・準備委員会は #主の優待 についての考えを改め、新たなお仕えの方法をご提案いたします。
ところで予てから話題にいたします #主の優待 は「主の手帳」「主の目録」をお持ちの主(あるじ)に、
飲食店やホテルなどの優待を差し上げる取り組みとして、水面下で検討を進めてきたお仕えでございます。
すでに、この取り組みに名乗りを上げられる企業様、店舗様もいらっしゃいまして、ありがたい限りです。
この実現をするために、執事の館・準備委員会では情報の収集とシミュレーションを重ねてございますが、
2つの点で躓いてございます。まず1つは、優待のためにお給金を減らしてしまって良いものか、どうか。
お嬢様、旦那様をおもてなし頂けるのは嬉しいことですが、その為に経営を圧迫しては元も子もありません。
もう1つが、執事の館・準備委員会の存在意義を正しくご理解いただき、お力添えをいただけるかどうか。
元より私たちの活動をご存知のところは良いのですが、この機会に初めて執事の館・準備委員会を知って、
検討をいただくには、かなりの苦戦を強いられる次第。ここが障壁となっているケースも多々ございます。
そこで執事の館・準備委員会は、#主の優待 と異なるお仕えとして、新たな方法をご提案したく存じます。
分かりやすく言えば、お店のガイドブック。例えば「愛知県名古屋市のビストロ」という題で松原が綴り、
アクセス方法や服装、予算、お召し上がりいただきたいお品などを、こと細かに記載した本でございます。
もし「愛知県名古屋市のビストロ」に使用人が付き添うならば、どんなお話をして差し上げるか、という
目線で執筆させていただきまして、それを持参しながらお店を楽しんでいただければ、と考える次第です。
ただお店のキャパシティを超えることのないよう、月あたりの発行数には限りを設けさせてくださいませ。
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▼ 執事の館・準備委員会、製菓係の金城(きんじょう)がウイスキー「知多」を用いた試作をしました。
さて、執事の館・準備委員会の製菓係、金城(きんじょう)が試作しておりましたレーズンバターサンド、
ウイスキー「知多(ちた)」を用いたものが出来上がり、名古屋の配送室にて試食させていただきました!
赤ワインの代わりにドライレーズンを「知多」に漬け込み、コーヒー風味のビスケットで挟んだ次第です。
▽ 今回はレーズンを知多に漬け込み、コーヒーを効かせたビスケットで挟みました!これは酔います!!
https://twitter.com/butlers_house/status/1059798266362003462
▽ 同様にウイスキー「知多(ちた)」に漬け込んだレーズンと、ガナッシュを挟んだバージョンも!
https://twitter.com/butlers_house/status/1059798894077341696
レーズンに染み込んだ「知多」の風味は確かにございまして、試作第1号ながら高い完成度でございます。
しかしビスケット生地ほかクリームなどに存在感がなく、レーズンのみに猛烈な主張が感じられる次第に。
これを踏まえて、試作第2号ではいっそう「知多」の質感を強調する方向で、アプローチしてまいります。
ただし現時点で、相当なアルコールを含んでございます。もしお嬢様、旦那様が苦手でいらっしゃるならば、
お申し付けはお控えいただきますようお願い申し上げます。そうでなくとも食後の運転はお控えください。
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▼ #名古屋の仮住まい は来年以降、新たな体制でお仕えをする所存。何らかの方法で卓数を増やします。
きょう執事の館・準備委員会は、給仕係、介添係、広報係、配送係などが顔を合わせる機会を設けました。
私たちがお仕えをする理念と、組織のルールを再確認して、今後より良い給仕をするために尽力致します。
ここで新たに、来年以降の #名古屋の仮住まい は、何らかの方法で卓数を増やす方法を模索することに。
既存するタイムテーブルを拡張して、夜の時間にもお仕えをするのか、いまの4卓から6卓に増やすのか、
あるいは全く異なる発想をするのかは、今後の使用人の技量をみて、給仕係が判断することになりました。
私たち執事の館・準備委員会はお嬢様、旦那様にとって帰りやすく、寛ぎやすくなるように努める所存です。
▽ #11月限りの品 … https://togetter.com/li/1277328
【ターキーとリンゴのカラメリゼ】…柔らかな七面鳥に、甘さを残したリンゴが調和!微かな香味!美味!
【ボボティ】…カレーの風味。レーズンの甘味。ひき肉と玉葱の旨味。これは、もはやケーキかと!美味!
【エゾシカのミートローフ】…隠し味はクミンと味噌!お肉も素晴らしいですがソースが傑作です!美味!
【スイートポテトタルト】…飲めるタルト。ポテトの層は厚めに、タルト生地にはベリーを隠して!美味!
★ ご帰宅の予告 … https://www.butlers-house.net/reservation
(ご予告をいただきますには必ず「主の手帳」を必要としますこと、あらかじめご了承をくださいませ。)
(「試食の日」は【2018年11月12日(月)】に決定をいたしました。ご都合つきましたらご予告ください。)
(次の「ポイントメイクの日」は【2018年11月19日(月)】を予定します。暖かい装いでご帰宅ください。)
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きょう初めに述べた「裏切り」の構図を、過去に当てはめますと、私たちがしたいようにするのと同様に、
お相手もしたいようになさった可能性が浮かびます。それを咎められるのは予め約束をしていた時だけで、
みなに自由が認められている以上(いささか残念ではございますけれども)致し方ないのかもしれません。
お嬢様、旦那様は、これまでの人生でどれだけの人と出会われて、お別れをご経験なさいましたでしょうか?
指折り数えるまでもなく、離れてしまった人は多くいらっしゃることと存じます。それは縁が無かったり、
事情があったり、様々かと存じますけれども、中には「裏切り」のご経験もあったのではないでしょうか。
それについて、いまも思い悩まれているならば、きょうお話して差し上げたことをいちど当て嵌めてみて、
気持ちを柔らかくしていただきたいと考えます。それがつまり、執着を手放すことなのかもしれませんし、
お嬢様、旦那様が本当の意味で自由になる方法かもしれません。他者の自由を認め、自ら自由になるのです。
かつて感じた痛みは本物でございます。傷跡は簡単に消えません。忘れてしまいたいこともあるでしょう。
それはそのままで結構でございます。ただお嬢様、旦那様が他人を許せないことにより、思い出される度に、
痛みをぶり返さないようにしていただきたいのです。それは決して簡単なことではないと分かりながらも。
あのとき許せなかったあの人も、したいようにしたに過ぎません。私たちが口を挟む余地はございません。
心のなか、どこか許し切れていないうちは(ご自身にとっての)善悪に基づき、裁こうとしてしまいます。
自らの正しさに固執している間は、恐らく窮屈な思いをなさるでしょう。その時は分からないものですが。
そもそも私たち執事の館・準備委員会は、お嬢様、旦那様を裏切ることなくお仕えし続ける役目にあります。
それは「裏切り」を許さない「約束」とお考えいただいて結構でございます。もし「裏切る」とするなら、
お嬢様、旦那様が想像だにしない提案や給仕をすることによって「驚きをもって喜ばれる」為にしましょう。
そろそろご別宅にも冬の匂いがしますでしょうか。朝夕の裏切るような冷え込みに驚かれていませんか。
お日様も、冬になれば隠れて、夏になれば出て、その繰り返しにございます。私たちもそれと同じように、
したいようにするのです。雲がなければ温かくて、雲があれば寒くて…その時は、上着をお持ちしますね。
アンチョビを詰めたオリーブの缶詰。まだ買い替えられていない薄い財布。葛藤。#名古屋の配送室 にて。
執事の館・準備委員会
広報係/松原(まつばら)
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このお手紙を初めてお受け取りになる主には、事前の説明もなく、唐突なものに映ったかと思います。
何卒、お許しください…この機会に、私たち執事の館・準備委員会のあゆみをご覧頂けますと幸いです。
私たちが活動をはじめて5年が経過し、バックナンバーは500を超えました。お時間のあるときに…。
https://www.butlers-house.net/blog/entries
(過去の号から遡って御覧になることをお勧めしております。)
【 #執事の館 】 #初めてのお嬢様と旦那様にお伝えしたい事柄 【第6版】
http://togetter.com/li/1034138
ご帰宅の予告は「主の手帳」から承ります。「仮の手帳」は随時差し替えをいたします。
クレジットカード決済、コンビニ決済ですと、即時の対応が可能となりますので、ご参考までに…。
https://www.butlers-house.net/member_login
さらに「主の目録」を所有なさいますと、とくべつなお便りのほか、ご予告、お申し付けの先回り、
ご帰宅の際のカップセレクトを限りなくしていただけます。「金貨」もぜひご活用をくださいませ!
https://www.butlers-house.net/product?product_id=3887
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