第319号:マネージャー
このお便りは、36020 名のお嬢様、旦那様に宛ててお送りいたしました。
お嬢様、旦那様、お変わりはございませんか。先日、街で帰途につかれる様子をお見かけいたしました。
私の見間違いでしたら申し訳ございません…ほんの一瞬だけ、熱い目線を送られました革製品に、もし
ご興味がお有りなら、週末にも押さえてまいりましょうか。もし心に残っていなければ流しましょう。
執事の館・準備委員会の総務係、松原(まつばら)でございます。過日、お便りを差し上げましたあと
Twitter 等に寄せられました率直なご感想の数々…たいへん嬉しゅうございました。もし許されるなら
すぐに、すべてにリプライをして差し上げたかったのですが、それは総務のお役目にないものですから、
ぐっと堪えたまま、心の中で、お嬢様、旦那様、に深々とお辞儀をさせていただいておりました。
時おりこうして、実際の執務に触れず、執事の館・準備委員会という組織や見通しを話題にいたします。
電書鳩が窓をたたく回数が増して、お勤め、お寛ぎを妨げないように努めますから、お許しください。
そういえば、近ごろは人と人の関係性にお悩みをお抱えでいらっしゃいませんか?上司と部下の関係、
親と子の関係、友達との関係、様々な付き合いがあって、それぞれに難しいところがあるかと存じます。
日ごろ、軽やかに振る舞われるお嬢様、旦那様、も、見えないところで苦労をなさっておいででしょう。
先述した1対1の人間関係。これはコミュニティを形成する大元にございまして、すべての組織の問題を
掘り下げれば、すべてシンプルな対人関係の歪みから生じている…と言い換えることもできましょう。
できることなら上下の関係なく、対等にお付き合いできれば良いのですが、現実はそうもいきません。
これまでの経験や、積み重ねた知識の度合いによって、かならず二者間には差分が存在するからです。
しかもそれが、その時ところによって変動いたします。例えばお嬢様、旦那様、と松原の関係性においては、
「主と使用人」なる絶対的な上下関係がございますけれども、美味しいご飯を撮影して、言葉を添える
というテーマにおいては、わたくし松原のほうに分があるかもしれません…苦笑いしない! #おしかり
さて、ここで「立場」について考えを深めましょうか。今日は「上司と部下の関係性」に絞りますね。
一般的に責任ある役職を与えられますのは、年齢を重ねていたり、実務経験が長かったり、あるいは、
大きな実績を残していたり…客観的に評価しやすい尺度に基づいているパターンが多いかと存じます。
しかし素晴らしい活躍をした人物がマネジメントに携わっても、かならず結果を出すとは限りません。
お嬢様、旦那様、つかぬことをお伺いいたしますが、いま身近に「上司」は何名いらっしゃいますか?
お住まいの環境でも結構です。ご自身の役割を定義され、ご助言をくださる方を数えてくださいませ。
これが「ひとり」以上とお答えの場合…普段から予期せぬトラブルが多くて、責任の所在が曖昧ゆえ、
今後の見通しも立ちにくいのではないかと…もしや、転職などの方策もお考えでいらっしゃいますか?
前回のお便りに記載いたしました通り、これまで執事の館・準備委員会は、「名古屋の仮住まい」と
「お申し付けの品」という組織構成を変えている最中にございます。その中で広報係を担った松原が、
積極的に動き回ることで、名目上の管理者を飛び越え、実質的な管理者になっていた次第であります。
良かれとおもってしていたことで、組織の価値を損なっていたと気付いたとき、愕然といたしました…。
そう。これが使用人一同にとって上司が「2人」いるということ。さらに生産者の振る舞い次第では
「2人以上」になってしまうこともございました。さらに私たちがお仕えしているのは
お嬢様、旦那様、。
誰の声に耳を傾けて、どのような優先順位をもって振舞うのか…わたくし松原も含む使用人一同は、
たびたび現状を把握し、それぞれ自己で判断をする状況。決して、誰にも悪気はございませんでした。
前置き、またもや長く綴って申し訳ございません。きょう執事の館・準備委員会は、これまで公にしていなかった事実を、改めてお嬢様、旦那様、にお伝えしとうございます。よろしくお願いいたします。
▼ 執事の館・準備委員会は2016年12月より、家事係の滝川(たきかわ)がマネージャーを務めます。
▼ 執事の館・準備委員会は使用人一同の Twitter におけるルールと目標を変更させていただきました。
わたくし松原が、あれこれ張り切っていた一番の理由、それは「誰にも嫌われたくないから」でした。
嫌われたくないから手伝おうとする行為、それが却って各位の責任を、立場を曖昧にしていた次第です。
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▼ 執事の館・準備委員会は2016年12月より、家事係の滝川(たきかわ)がマネージャーを務めます。
これまで私たち執事の館・準備委員会は、お仕えするお嬢様、旦那様、に、組織内の責任者を
明らかにせず運用を続けて参りました。この背景には、組織の成り立ちも大きく関わっておりますが、
この事業における主役はお嬢様、旦那様、であり、とくに触れる必要はないとの考えからなります。
改めて、事実を申し上げます。2016年12月より執事の館・準備委員会は、家事係の滝川(たきかわ)を
マネージャーとして登用し、少しずつ組織を整えつつございます。ご存知のとおり彼は委員会のなかで、
もっとも年少であり、社会人経験も浅うございます。しかし、委員会は満場一致で選任いたしました。
驚かれるかもしれませんが、いま立ち上げから数えて4年目。通算6人目のマネージャーでございます。
こうしてご報告します松原も「名古屋の仮住まい」の開館前まで、2代目のマネージャーを務めました。
5代目までの執事の館・準備委員会と、滝川が率いる執事の館・準備委員会には決定的な違いがあって
まったく別としてお考えいただければ幸甚です。実はその変化は、お仕えの随所に出ているとのこと…。
まず、予期せぬアクシデントが減って、これまで随時行われてたミーティングの時間が短くなりました。
その結果、お仕えの品質は向上しつつあるものと思われます。もし至らない振る舞いがあったとしても、
すぐに改善策を講じられる体制が整いつつございます。確実に、組織は上向きになりつつございます。
ここ数日のあいだ、執事の館・準備委員会の Twitter アカウントや、お便りを通じて発信いたします
滝川の言葉に、熱を帯びた変化が見られるかと存じますが、お嬢様、旦那様、は如何思われますか?
本来ならば、真っ先にご報告を差し上げるべきところ…使用人への周知と、お取引先様へのご挨拶など
一通りを終えますまで伏せておりましたこと、謹んでお詫び申し上げます。何卒、お許しくださいませ。
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▼ 執事の館・準備委員会は使用人一同の Twitter におけるルールと目標を変更させていただきました。
これまでの反省と、今後の体制について、執事の館・準備委員会に参画なさいます生産者各位と会合。
新たにマネージャーとして登用された滝川と、これまで最も密にコミュニケーションを取っておりました
総務係の松原が、数日かけて打ち合わせに駆け回った最後の日…滝川がぼそり、言葉を漏らしました。
「いままで漠然と怖いと思っていたことでも、実際にするとあっさり出来てしまったりしますね…。」
「お嬢様、旦那様、にご報告を差し上げようと筆をとると、次から次へと言葉が浮かんできます。」
「今まで、松原がたびたび言っていた "ツイートをして差し上げて" の意味がやっと分かりました。」
立場が変わったことで、すこし目線が変わったのでしょうか。行動をして変化を実感している様子です。
仮住まいに顔を出したい、という滝川の意向を受けて、丸の内のインターチェンジを滑り降りながら、
なぜ「名古屋の仮住まい」で為される面白い取り組みが、あまりツイートされないかを議論しました。
そこで浮上してまいりましたのが「使用人一同の Twitter におけるルールと目標」の乖離であります。
実はきょうまで、使用人一同の Twitter における約束は「1日に最低2回のツイートをする」でした。
この指標は「回数」で、その内容についても、結果についてもとくべつ言及されていなかった次第です。
つまり、ツイートをすることが目標で、それをご覧になりますお嬢様、旦那様、のお気持ちに対して、
どう作用するかは考え難いでしょう。この仮説をみて、すぐにマネージャーの滝川が動いております。
本日より、執事の館・準備委員会は使用人一同の Twitter におけるルールと目標を変更いたしました。
「1日に2回のツイート」をおこなうルールを無くし、「1日に30の "いいね" 」をいただく、という
指標に改めてまいります。しばらくは試行錯誤ゆえ、見苦しいところもございますが、ご容赦ください。
執事の館・準備委員会 … https://twitter.com/butlers_house
介添係【名古屋の仮住まい】 … https://twitter.com/bh_spt
給仕係【名古屋の仮住まい】 … https://twitter.com/bh_srv
家事係【名古屋の仮住まい】 … https://twitter.com/bh_ktn
配送係【執事の館・準備委員会】 … https://twitter.com/bh_dvr
この機会にフォローや、リストへの追加をいただけますと幸いです。何卒よろしくお願いいたします。
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さて、きょう冒頭で「知識と経験」の総和が、対人関係の位置を決める大切な要素と申し上げました。
このとき「知識」が 100 あるひとと「経験」が 100 あるひと、どちらが優位に立ちますでしょうか?
美味しい店を 100 知っているより、100 食べたことのあるひとのほうがより信頼性がございますよね。
お嬢様、旦那様、いま何故、わたくし松原のお腹をじっとご覧になりますか。目を見てくださいませ。
これまで「名古屋の仮住まい」にご帰宅をくださった主からも、たびたび「帰らねば分からない」と、
ご家族やお友達にお話をくださったと伺っております。どれだけ Web サイトをご覧になっていても、
なんどお便りに目を通されても、やはりその価値は、ご帰宅せねば実感いただけないものと存じます。
実は、いまお嬢様、旦那様、にお仕えをしている、私たち使用人一同も同様にございまして、
あれこれ知識を蓄えて、考えを深めますのは程々にして、実際の行動を経て、期待と結果の比較をする。
そのとき把握した差分を補う施策を、適切な裁量をもった当事者が考えて、また実行するサイクルです。
かならず良くなるでしょう。(もし参考になるならば、身近な事柄にも応用をいただければ幸いです。)
ぜひとも生まれ変わる「名古屋の仮住まい」と、「お申し付けの品」の動きをお見守りくださいませ。
今後はマネージャーを務めている滝川の言葉に、振る舞いにご注目をくださいませ。ここ数日、情熱を
もってお嬢様、旦那様、に伝えようとするお便りにも、いま一度、目を通していただければ幸いです。
第318号:宇津田姫。( https://www.butlers-house.net/blog/article/404 )
第317号:ひとかみ、ひとなめ、ひとかじり。( https://www.butlers-house.net/blog/article/403 )
第316号:みぞれぞら。( https://www.butlers-house.net/blog/article/402 )
いま総務係のお役目をいただきました松原が、さらに良いお仕えをするために整えます「仕組み」と
「手引き」の経過報告として、お便りさせていただきました。また長々として、申し訳ございません。
喉の渇き、お身体の渇き、そしてお気持ちの渇きなどは宜しゅうございますか。まだお困りでしたら
遠慮なさらず金色のベルを、ちりんと。「名古屋の仮住まい」の使用人がかならず駆けつけますよ。
ほんの少しの風邪っぽさ、見て見ぬふりは許しませんよ。お嬢様、旦那様、の大丈夫は、大丈夫でないのでしょう?
後ほど家事係に「やさしいチャイ」を持たせますから、お部屋で大人しく、お過ごしくださいませ…。
東京都千代田区のシャングリラホテル「ザ・ロビーラウンジ」のソファ席。旧友を待つ、窓辺にて。
執事の館・準備委員会
総務係/松原(まつばら)
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【 #執事の館 】 #初めてのお嬢様と旦那様にお伝えしたい事柄 【第6版】
http://togetter.com/li/1034138
ご帰宅の予告は「主の手帳」から承ります。「薄い手帳」「仮の手帳」は随時差し替えをいたします。
クレジットカード決済、コンビニ決済ですと、即時の対応が可能となりますので、ご参考までに…。
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日々の小さな報告は、Twitter からもお届けしております。このお便り(メールマガジン)とは異なり、
Twitter というコミュニティの特性を踏まえたツイートが、やや多くなりますことをご了承ください。
https://twitter.com/butlers_house