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第262号:いまだ揺れているのは。

このお便りは、35043 名のお嬢様、旦那様に宛ててお送りいたしました。

広報係/松原

お嬢様、旦那様、さきほど松原は、大分県の別府市にて、今夜のお宿にチェックインをいたしました。
前回お便りを差し上げましたのは、私たち執事の館・準備委員会が熊本市内に入った直後。日が沈み、
あとの周囲の景色を確かめられないまま…それでも熊本空港の現況に、多大なショックを受けた次第。

それから翌日、熊本県の八代市にある日奈久(ひなぐ)温泉の【金波楼(きんぱろう)】さんに宿泊、
さらに翌日は独り、南阿蘇村の【別邸・蘇庵(そあん)】さんに滞在、この合間に熊本県、大分県の
現況を視察して参りました。この一通りは、随時 Twitter を通じてご報告を差し上げておりますが、
このお便りでは、日ごとの報告に追記をさせていただきたいと考えます。宜しくお願いいたします。

▼ 1日目:土砂降りの熊本県になんとか到着。お手紙ののち、この地域の下調べに取り掛かりました。
▼ 2日目:熊本市内の被害状況を視察。熊本城の惨状に言葉を失いつつ、名産品のご紹介を致します。
▼ 3日目:大きな前震の中心地となった、上益城郡を視察。お嬢様、旦那様の別宅を見て参りました。
▼ 4日目:強い揺れに襲われた南阿蘇村、阿蘇市周辺を視察しながら、大分県別府市に向かって移動。
▽ #名古屋の仮住まい 週報は、給仕係の市丘(いちおか)と家事係の歌里(うたさと)の合作です。

まずもって、わたくし松原が熊本県内で実感いたしましたのは、各地の被害の大きさよりも、広さ…。
近年ずいぶん普及をいたしましたスマート・フォンによって、写真や画像をすぐに拝見できる一方で、
一つ一つの事象が、どれくらい離れた距離で生じたか…ということが全く想像できていませんでした。

例えば、被害が大きいとされる熊本県上益城郡に限っても #愛知県豊田市のクルマ で回るのは一苦労。
10分、20分走っても、青いビニールシートで覆われていたり、古い家屋が崩れたままのところばかり。
とかく範囲が広うございますし、外から見ても影響のない建物も、駆体に深刻な歪みがあるでしょう。

また国から補助を受けながら、撤去をすすめるには、あらかじめ罹災の認定を受けねばなりません…。
この審査は熊本県ならびに熊本市の職員さんでは手が足りず、わたくし松原は奇遇にも愛知県小牧市の
職員さんに遭遇し、運良くお話を聞かせていただくことができました。(2日目の報告を参照のこと)

いま熊本県は、ようやく交通網が復旧しつつございます。ただ一昨日まで降続いた大雨の影響によって
山間部では新たな土砂崩れが生じるなどして、さらなる被害も重なり生じている次第にございます…。
しかし、この地の人々は、みな健気でいらっしゃいまして、本来の人の良さがにじみ出ておりました。
水も良く、食べ物も良く、古くから観光地として栄えてきたからには、それなりの訳がございますね。

ただ、被害が生じた範囲が広すぎること。そして、地震や大雨のイメージが全国的に強調されてしまい、
観光業に携わる方々は物質的にも、精神的にも大きな打撃を被っていることを前置きしとうございます。
わたくし松原の私見が過ぎる見方もあろうかと存じますが、その点あらかじめご了承をくださいませ。

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▼ 1日目:土砂降りの熊本県になんとか到着。お手紙ののち、この地域の下調べに取り掛かりました。

【 #執事の館 】 #熊本出張 #大分出張 1日目
http://togetter.com/li/1000711

先日のお便りと重なりますが、今回の視察は初っ端から文字通り雲行きの怪しい幕開けとなりました。
梅雨前線が発達して出来た雲が、ちょうど熊本県の全域を覆い尽くすようになった結果、強い風雨が
容赦なく吹き付ける天候が何日も続いた次第です。当初、私たち執事の館・準備委員会が乗った便も、
場合によっては福岡空港、中部国際空港に引き返す可能性もあると…結果、到着する頃には雨も上がり
翌日以降の天候に望みをつないだ次第にございます。この展開は、まことに運がようございました…。

ホテルに入り次第、わたくし松原はお便り(メールマガジン)の作成に着手。これと並行しながら、
他のメンバーが今後のスケジュールを組み、電書鳩を飛ばしたあとは市街地の視察に取り掛かりました。
夜の熊本市は、愛知県名古屋市よりも早く、いわゆる飲み屋さんか、全国チェーンの居酒屋くらいしか
看板が見えません。全体的に、観光者向けのサービス業が発達しているという裏付けになりましょう。

また夜の熊本市街地では、客引きのお兄さんとお話をする機会にも恵まれまして、この辺りの相場は
1セット(50〜60分)で 4,000円程度。地元の方は 3,000円ほどでないと、入ってくれないとか…。
名古屋の錦(にしき)周辺の相場が、安くても6,000円、高いところは1万円を超えると聞きますから
熊本のサービス業の「価格帯」が低く「付加価値」が評価され辛いか、お判りいただけるでしょう。

しかし夜の街に限らず、熊本市内の、どの店舗にお邪魔しても接客の技量が素晴らしゅうございます。
先にも述べましたように、人懐っこさが随所に感じられて、極めて親切な思いが伝わってきたことは、
一度や二度ではありません。この傾向は都市の構造や、歴史に応じて変化するところかと思いますし、
だからと言って都会が劣るという主張ではなく「人当たりが良くて、美味しい」のが当たり前の地では
それを地元のひとが評価し、すすんで対価を支払うことが難しいという仮説としてお考えください。

この日は、豚骨ラーメンをいただきました。たいへん美味しゅうございました。

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▼ 2日目:熊本市内の被害状況を視察。熊本城の惨状に言葉を失いつつ、名産品のご紹介を致します。

【 #執事の館 】 #熊本出張 #大分出張 2日目
http://togetter.com/li/1000710

お宿のチェックアウトをする次いで、フロントにいらっしゃった女性従業員さんにお話を伺いました。
私たち執事の館・準備委員会が滞在したホテル【メルパルク熊本】さんは、震災後の予約率は変わらず
激減してしまった観光客の代わりに、保険会社の査定を担う方が多く滞在されるようになったとか。

震災の直後、しばらく続いた断水も、建物内に常設されます貯水槽の水を使い続けることでクリア…
もうすぐ底をつく、というぎりぎりのタイミングで、上水道が復旧をして事なきを得たと仰りました。
どちらかと言えば、ここは廉価なシティホテルに位置づけられますから、ただ用事があって泊まるなら
営業にはあまり差し支えがないということが分かりました。翌日以降の視察ではどうなることか…。

話は、この女性従業員さんの個人的な体験についても、少し踏み込んで質問をさせていただきました。
まず彼女は、ご自身の住まうマンション、地下駐車場に車を入れる最中に揺れを感じたとのことです。
それ以降、同じ場所を通る度に、ひどく緊張をしてしまうとのこと。しばらくは眠りも浅かったとか。
幸いに怪我もなく、家具の損傷も軽く済んだそうですが、余震が来る度に身構えてしまうんですねと、
仰って、すこし涙ぐまれた様子にございました。これは「主の基金」の報告にもございましたね…。

とにかく今は、テレビも新聞も、あまり熊本のことを話題にしてくれないのが、寂しい気がするけれど
自分たちで手を取ってやっていかねばと健気に仰ります。いま、県外のひとに出來ることがあるなら?
という問いには「熊本を知って、来て、楽しんでくれたら、それだけで嬉しいです。」とのことです。
気にかけてもらえる、という事実が、何よりも励みになると、力強く言い切られた次第でございます。

ただやはり、地震のとき熊本にいらっしゃった方と、たまたま県外にいらっしゃった方との温度差や、
マンションなどの保険が、被害の度合いに関係なく一律で支給されてしまうことによる不公平感など、
地震のあとに気を使う場面が増えたというお話を伺い、いまだ揺れ続ける心の辛さを知った次第です。

この日は熊本市内を回りつつ、熊本城の現況を視察。ついで #名古屋の仮住まい への土産物を調達し、
熊本県の南にある日奈久(ひなぐ)温泉に向かいました。やはり高速道路は、随所に歪みが生じていて
起伏の存在を知らせる「段差注意」の看板や、三角コーン、そして法面はビニールシートが被せられ、
どこまで走っても続く光景に、被害の甚大さを薄々、勘付き始めたところで、【金波楼】さんに到着。

創業103年を迎える、老舗の旅館。過去には様々な著名人がご滞在をなさったこともあるとのことで、
たいへん風格のある佇まいにございましたが、やはりここも揺れの影響によって、随所に綻びが…。
旦那様のお話によると、ここは国の重要文化財として指定を受けているために、一般の建物と同様に
手直しをすることが認められず、しかし、審査には相当な時間を要するとのことで、苦渋の表情を…。

食事をいただきながらお話を伺いますと、案の定、震災後の予約はずいぶん減ってしまったそうです。
日奈久、という名に見覚えもあろうかと存じます。あの頃メディアでは、日奈久断層という名が連呼され
多くの方に、地震が生じやすい場所だという認知がなされてしまいました。もちろん揺れの影響あれど
宿泊には差し支えないのですが、秋まで施行されます「九州ふっこう割」でも、伸びはまだ僅かと…。

九州ふっこう割・お知らせサイト(公式)
http://kyushu-fukkou.jp/

恥ずかしながら、わたくし松原も、ここ熊本県に来て初めて「九州ふっこう割」の存在を知った次第。
名古屋に戻り次第、詳しく調べるつもりでおりますが、最大で半額以上もの割引がなされるとのこと。
ぜひお嬢様、旦那様にも、ご活用をいただければ幸いに存じます。お時間あれば、上記したWebサイトを…。

この日は諸般の報告のち、湯上りにラムネを頂戴しました。これまた美味しゅうございました。

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▼ 3日目:大きな前震の中心地となった、上益城郡を視察。お嬢様、旦那様の別宅を見て参りました。

【 #執事の館 】 #熊本出張 #大分出張 3日目
http://togetter.com/li/1000706

八代市(やつしろし)は【金波楼】さんを発ち、 #愛知県豊田市のクルマ は九州自動車道を北上…。
かつて、震度7が計測されました熊本県上益城郡の最寄りとなる「益城熊本空港インターチェンジ」で
下りました。実はここ、熊本空港から熊本市街地に向かう途中に通りかかっていたエリアでございます。
空港までの道、途中で右に曲がり、しばらく走りましたところ、我が目を疑う景色が広がりました…。

お嬢様、旦那様、私たち執事の館・準備委員会が熊本県にお邪魔したのは、あの強い揺れの日から、
もう3ヶ月も経過したタイミングです。しかし益城の町は、どこもかしこも崩れたまま、傾いたまま。
そして、どれだけ車を走らせても、同じような景色が続きます。道路は波打ち、橋の手前は陥没をして、
少しずつ良い方向に進んでいることは分かりますが、あまりにも遅すぎるのではないかと考えました。

これも先に述べましたとおり、罹災証明を受け、建物の撤去や補強をするために掛かる費用を調達して
それからようやく、作業の順番待ち…という事情。本当に気の毒なことで、言葉が見つかりません…。
私たち執事の館・準備委員会は、先日の「 #主の基金 」にリアクションくださった主の別宅を中心に、
ひとつずつ見て回ることとなりました。当時、写真でご提供をいただいたものと同じ状況のお屋敷…。

繰り返しますが、どれだけ走っても道路は波打ち、あちこちのお家にブルーシートが掛かっています。
この益城だけで10名の主が被災をなさっていました。想像を絶するとは、まさにこのことでしょう…。
一通りを視察、記録に収めたあと、私たち執事の館・準備委員会は、熊本市内に戻ってミーティング。

そのあと、わたくし松原は単独で南阿蘇村に向かい、ここにある【別邸・蘇庵】さんにチェックイン。
阿蘇の美しい緑の山々は、まいとし春先に行われる野焼きによって、害虫の駆除と景観維持を実現。
しかしこの美しい山肌も、先日の地震と、度重なる豪雨によって、あちこち崩れが生じておりました。
このような状況は、3年前の豪雨を除いては、過去数十年に一度もなかった…と伺っております。

女将さん、旦那さんの話に耳を傾けつつ、熊本の名産品であるお野菜やお肉を味わわせて頂きました。
詳細は上記する「まとめ」をご覧いただければ幸甚。とにかくお米も、お野菜も、お肉も美味しい…。
報告をご覧になった、あるお嬢様が「熊本が桃源郷に見える」という言葉は言い得て妙にございます。

しかし例に洩れず、やはり南阿蘇村もトンネルの崩落や、阿蘇大橋の落下などのイメージが定着して、
予約状況は例年の 10% ほどしかないとのこと。「九州ふっこう割」の効果も、やっと30%までと…。
現時点では、お宿を営業しているだけで、赤字になると仰ります。ただ、これを維持しておかねば、
本当の意味でお客様が離れてしまい、従業員の生活も保てない…経営サイドの苦渋の決断だとか。

幸い、国からの補助金が出ることが決まったそうですが、それはあくまで、損傷をした設備に対して。
地震を恐れたお客様に戻ってきてもらうには、自分たちがなんとか努力をせねばならないと語られます。
私たち執事の館・準備委員会で、なにかお役に立てることはないのか…と、一人考えを巡らせながら、
内風呂の天井を眺める、広報係の松原でございました…。遅い時間の報告、たいへん失礼しました。

実はこの日、お部屋に置かれていた黒豆まんじゅうをひとつ、就寝前に頬張らせていただきまして…。

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▼ 4日目:強い揺れに襲われた南阿蘇村、阿蘇市周辺を視察しながら、大分県別府市に向かって移動。

【 #執事の館 】 #熊本出張 #大分出張 4日目
http://togetter.com/li/1000701

朝食のち身支度を整え、チェックアウトの手続きを。ここで【別邸・蘇庵】のフロントに立たれていた
スタッフさんと話が盛り上がり、【主の手帳】をお持ちの主の皆様を、優待しながらご紹介することも
可能ではないか、ということになりました。そこで初めて名刺を交換、なんと支配人さんでした…。
この件については、来週火曜日の全体会議において協議をし、今後の方針を固めさせていただきます。

(お嬢様、旦那様、期せずして【 #熊本の別荘 】が叶ってしまうかもしれませんね…。)

お宿を出たのは正午過ぎ。前夜に【カフェ・シャトンルージュ】の山添(やまぞえ)さんから伺った、
看板猫のいらっしゃるカフェ【山猫軒】を訪問しました。ただし注文の多い料理店ではございません。
ここはオーナーご夫婦が、5年ほど前から経営をなさっているカフェ。年中通しての営業ですが、
冬場、坂道が凍りついてしまったときはお休みを取られているとのこと。お勧めは特製カレーライス。

看板猫の【楓(かえで)】さんに、シャトンルージュの【さくら会長】を思い出しながらお昼ご飯。
ほんの少しだけホームシックのような感傷に浸りつつ、食後に暖かいチャイをいただきました。美味。
お外は雨が降ったり、晴れ間がみえたりを交互に繰り返しまして、山の気候の難しさを実感しました。

昨晩、お仕えをくださった女将さんの話では、あの揺れは30分ほど続き、家族の誰もが気付きながら
あまりのショックに言葉を発せなかったとのこと。人間、ほんとうに怖いことがあると、言葉を失って
手も足も出なくなってしまうのですねぇと仰っていました。ただ、ここ南阿蘇村は豊富な地下水があり
さらにプロパンガスが使われますことから、4日ほどの停電だけで済んで良かった…と述べられます。

その停電も、中国地方や東海地方の電力会社から、発電用のトラックが何十台も集結をいたしまして、
電柱に直結する形で補い、さらにその間に送電設備を修理して、すぐに復旧したのが助かったと…。
どちらかと言えば、熊本の市街地のほうが物資が足りず、困られていたのではないかと仰ります。

これは私たち執事の館・準備委員会も、主の皆様から寄せられたお声を通じて認識をしていたことで、
今後の【仮住まいの避難袋】の設計、調達活動においても、大いに参考となるであろうと思われます。
やはり課題は水であります。しかし水は重たく、持ち運べない。そして電源も必須でございましょう。

話が逸れましたが、わたくし松原は【山猫軒】さんを後にして、阿蘇市を経由しながら大分県へ移動。
#愛知県豊田市のクルマ 【アクア】に搭載されたカー・ナビゲーションの通りに走らせておりましたが、
至るところで通行止めに直面して、そのたび迂回を余儀なくされました。別府市内には6時に到着。
今晩のお宿にて、これまでの報告をまとめお嬢様、旦那様にお伝えをしているところでございます。

さて今夜は、何をいただきましょうか…。大分の名物といえば、やはりアレは外せませんね!

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▽ #名古屋の仮住まい 週報は、給仕係の市丘(いちおか)と家事係の歌里(うたさと)の合作です。

前回の電書鳩のお手紙では、ブレイクタイムのお仕えに夢中になってしまい、ご報告を欠きました。
大変失礼をいたしました。一週間分の週報、少し長文となりますことをどうかお許しくださいませ。

■2016年7月10日(日曜日)
・2階キッチンにて調達係/星崎(ほしざき)、家事係/菅原(すがわら)大高(おおだか)の3名によります
 第2回目ケーキ会議が行われました。8月限りのデザートは何にしようか、新たにワゴンに並べる
 お品はどんなものにしようか、熱い討論となったようでございます。
・広報係/松原(まつばら)が「困った時のお着替え」を仮住まいへ運んでまいりました。主に急な
 雨に降られた時の備えにございます。介添係/矢田(やだ)が綺麗にハンガーに掛けておりました。
・大高が #岐阜県岐阜市のサイダー の澄んだ味わいに惚れ込みましたようで、それを使ったカクテルの
 ご紹介をいたしました。是非別宅でもお試しいただきたく、こちらに纏めを作らせて頂きました。

 【 #執事の館 】お嬢様、お坊っちゃま。ICE BOX とサイダーをご用意くださいませ。
 http://togetter.com/li/998576

・この日は四人の主より「九州の主に宜しく」とお心遣いを賜りました、ありがとうございました。

■2016年7月11日(月曜日)
・パティシエール/菅原(すがわら)が名古屋コーチンを使ったプリンの試作をいたしました、濃厚な
 卵の味わいとほろ苦いカラメルの相性がたまらぬ一品、直ぐにご帰宅の主へお運びいたしました。
・玄関にてもくもくと煙を吐くお役目を全ういたします豚さん、中に吊るされた蚊取り線香は緑色では
 なく赤色のもの、御線香の特有の香りの中に、雅な彩りでございます。
・調達係/星崎(ほしざき)もこの日はパン作りに励んでおりました。食パン、フォカッチャ、
 カンパーニュ、2階キッチンからの香りが途切れることはございませんでした。
・介添係/白壁(しらかべ)と家事係/歌里(うたさと)が、白の部屋の熊さんたちのお召し替えを
 いたしました。去年入っていたはずの衣装が入らない…いやまさかそんなことは…
・お仕えの合間に給仕係/徳川(とくがわ)が翌日に控えた#8月限りの品 の準備を、
 シェフ池下(いけした)の指導のもと手伝っておりました。

■2016年7月12日(火曜日)
・この日ご帰宅の主に#8月限りの品 をお運びしてお味を見て頂きました。
 「牛三角バラのステーキ」「豚フィレ肉のステーキ、サラダ仕立て」
 「夏の杏仁豆腐」「マンゴーロールケーキ」
 おかげさまで好評を頂き、シェフ池下、パティシエール菅原共に胸を撫で下ろしておりました。
・その菅原がまたも新作の試作を。「真っ白なシフォンケーキ」。名古屋コーチンの卵白で拵えられた
 ふわふわしっとりなお品、お運びいたしました主の笑顔もふわふわされておいででございました。
・主のおねだりに松原が応え、新しく仲間入りした食器たちを、家事係/滝川(たきかわ)がご紹介。
 Wedgwood社の「フロレンティーン・ターコイズ」
 同・ハーレクインコレクションの「クイーンオブハート」ならびに「イエローリボン」
 ノリタケ社様と東京都庭園美術館のコラボによる「アン・ジュール・ドゥ・フルール」
 ご帰宅の際にお選び頂けますよう全て準備を整えてございます。
・おひとりの主が「九州の主に宜しく」とお声をかけてくださいました。ありがとうございました。

■2016年7月13日(水曜日)
・‪#‎熊本県上天草市のうに‬ を使いたお料理をお運びする予定の日に、ご帰宅の主にお使いいただきます
 #大分県日田の竹箸 が届きました。これが漂白もしていない竹?と思うほどの滑らかさと美しさ。
 箸先のあまりの細さに思わず息を飲む介添係/日比野(ひびの)でございました。
・この日のブレイクタイム、前日にお召し上がり頂きました #8月限りの品 の「豚フィレ肉」を
 星崎の食パンに挟んでサンドイッチを拵えてお運びいたしました。お口に合いましたでしょうか。
・‪#‎お抱えの楽団‬ 長湫(ながくて)のヴィオラと岩作(やざこ)のヴァイオリンの音色が、初めて
 ブレイクタイムの白の部屋で響きました。しっとりとした「糸」を重奏で奏でるひとときも。
・この日ご帰宅下さいました主がお書きになった短冊を笹へ飾り付けて頂き、先月末より続きました
 今年の「七夕の日」は幕を閉じました。なお、飾って頂きました短冊はあと一週間、前庭にて
 ゆらりと風に揺れてございます。
・家事係/東山(ひがしやま)が来月からの期間限定のお飲み物をご紹介いたしました。
 ヨーグルトドリンクの代表格『ラッシー』
   ヨーグルト、生クリーム、ミルクを混ぜ、泡立てたベースをご用意。
   これに20種程の中からお嬢様のお好みのフレーバーを選んで加えていただき完成となります。
 日本の夏の元気の源『三寸玉花火-甘酒』
   愛知県で作られた日本酒の酒粕から甘酒を作りました。
   凍らせたラズベリーを浮かべててございます。
 フローズンドリンク『彩り霙(みぞれ)』
   こちらもお好みのフレーバーと細かな氷をミキサーにかけてお作りいたします。
   なお、こちらのお品は秘密の「裏技」もございます…お気になるようでございましたらこっそり
   と(こっそりと!!!)執事に尋ねてみてくださいまし。
・夜になり急に激しい雨が落ちてまいりました。
 主が無事別宅へお着きになられますようにと祈らずにいられない使用人一同でございました。

#‎名古屋の仮住まい‬
給仕係/市丘(いちおか)

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さて、7月14日(木曜日)は主より頂きましたお休みの日。使用人、それぞれ思い思いの時間を
過ごさせて頂きましたが、その中で、家事係/歌里(うたさと)と調達係/星崎(ほしざき)の二人、
とある農場、たわわに実るフルーツを求めに…その歌里より、この日以降の週報をご報告いたします。

■2016年7月14日(木曜日)
・昨日の雨雲はどこへやら。カンカン照りの太陽の下ブルーベリーを摘んでいた私のような者がいれば、
 砂かぶりで相撲見物と洒落込む者あり、はたまた紅茶係の正木(まさき)にならう者ありと、
 思い思いに休日を満喫する使用人が多ございました。なお、それぞれ白壁と日比野でございます。
・調達係の笹島(ささしま)、星崎とわたくし歌里の3人で摘み取ったブルーベリーは加工をして、
 主の皆様のお口に入ることと存じます。星崎はパンに焼き込むことを考え、菅原(すがわら)は
 なにやらアイスクリームメーカーを取り出して参りました。私は私で氷砂糖を注文いたしました。
 それぞれ「細工は流々」と相成ってございます。
・話は変わりまして、この日は介添係・矢田(やだ)がお嬢様、奥様のためと #名古屋の化粧室 での
 お迎えを。すっきり・さっぱりと洗い上げることのできる洗顔法の伝授に余念がのうございます。
 意外と、男性の方が洗顔前後の差がはっきりと出るそうでございますよ?
 旦那様やお坊っちゃまもお試しになりますか?

■2016年7月15日(金曜日)
・蒸し暑さはひと段落、といった印象。ときおり爽やかながらも少し強い風の吹き込む日で、
 本音を言うならば、ずっとこのくらいの気候のままで良いのに、といったところでございます。
・この日より新たな給仕係・氷室(ひむろ)が合流。慣れない動きや発声に、少しばかり喉を
 傷めていたようでございますが、大丈夫でございましょうか…
.家事係の東山(ひがしやま)は仕込んだジンジャーエールの最終調整に余念なく、
 18日(月曜日)あたりにはお持ちできるのではないか、との見通し。
・この日は4人の主より、九州の主へお気遣いをいただきました。ありがとうございます。

さて、次回のお手紙の週報からは、家事係のわたくし歌里がご報告をいたしたく存じます。
何卒宜しくお願い申し上げます。

#‎名古屋の仮住まい‬
家事係/歌里(うたさと)

- -

執事の館・準備委員会、熊本県と大分県の視察にお邪魔しているメンバーは、さいわい今のところ、
地震や豪雨などの被害に遭わず、当初の予定を順調にこなしております。日奈久温泉【金波楼】の
女将さんによれば、いまも九州地方は余震のたびに高速道路を通行止めにして、検査をしているとか。
柔らかくなった地盤、そこに加わるエネルギー、ここにいて怖くないと言えば嘘になってしまいます。

しかし、震災の被害は全国どこでも、ほぼ同じ条件下にございまして、その後の違いをもたらすのは、
事前の備えと、蓄えの有無ではないかと…やはり【 #仮住まいの避難袋 】は、急がねばなりません。
私たち執事の館・準備委員会は、熊本・大分をめぐる視察において「心の揺れ」に着目しております。

大きな地震があったとき、経済活動に欠かせないインフラが寸断されたとき、人はどんな心をもち、
どんな反応をするかを考え、この先、お嬢様、旦那様のお役に立てますよう、精一杯の備えに勤める所存。

本日も乱筆乱文、申し訳なく思います。まずは上記の事柄を、中間報告書として、お納めくださいませ。
いまもここ九州は揺れております。ただ、それは資金でも、物資でも食い止めることができないもの。
今後、片時もこの地のことを忘れることなく、来週からいつも通りの執務に励む所存でございます。

わたくし松原は、これから旧友と10年ぶりの再会を果たして、あす、名古屋に戻ります。
そちらの街には綺麗なお星様、お月様はご覧になれますでしょうか…?
あす晴れますように、心から祈っております。

おやすみなさいませ。

大分県別府市のホテル【西鉄リゾートイン別府】7階、こじんまりとしたシングル・ルームにて。

執事の館・準備委員会
広報係/松原(まつばら)

- -
このお手紙を初めてお受け取りになる主には、事前の説明もなく、唐突なものに映ったかと思います。
何卒、お許しください…この機会に、私たち執事の館・準備委員会のあゆみをご覧頂けますと幸いです。
私たちが活動をはじめて4年が経過し、バックナンバーは250を超えました。お時間のあるときに…。
https://www.butlers-house.net/blog/entries
(過去の号から遡って御覧になることをお勧めしております。)

また各種「手帳(マイページ)」は、手帳係が少しずつ入力欄を追加しており、これが他でもない、
お嬢様、旦那様のお人柄を知る貴重な機会となります。「苦手な食べ物」や「給仕の際のご希望」を
お書き添え頂ければ、お仕えします使用人がかならず拝見をして、各位に合わせたお仕えをいたします。
最近では「お好きな音楽」や「お好きな色」を、お伝えいただけるように手直しをいたしました。
https://www.butlers-house.net/member_login

日々の小さな報告は、Twitter からもお届けしております。このお便り(メールマガジン)とは異なり、
Twitter というコミュニティの特性を踏まえたツイートが、やや多くなりますことをご了承ください。
https://twitter.com/butlers_house

次のお手紙を探しましょう。

このホームページの内容[サイトマップ]

お申し付けの品

現在、執事の館・実行委員会がお届けを予定している「お申し付けの品」のうち、5件を表示しております。これらのお申し付け(注文)には、「主の手帳」もしくは「仮の手帳」を要しますことをご了承ください。(「お申し付けの品」は、月に1度、およそ1週間ほどのあいだにご用命を賜ることとなっていて、それ以外の期間に動きはございません。)

イメージ お品の概要 アクション
BH020-E-45
愛知県尾張旭市の紅茶[袋]アールグレイ 12月16日(金)発送分
BH020-K-49
愛知県尾張旭市の紅茶[袋]キャンディ 12月16日(月)発送分
BH340-10
愛知県名古屋市のどら焼き 12月16日(月)発送分
BH608-04
愛知県名古屋市のお赤飯 12月20日(金)発送分
BH716-02
めまいがするトリュフのブールドネージュ 12月20日(金)発送分

「お申し付けの品」の背景

私たち執事の館・実行委員会が「お申し付けの品」に取り組むようになった経緯、これまでにご用意差し上げましたお品の一覧は、こちらをご覧くださいませ。

「お申し付けの品」の一覧

もし「主の手帳」や「仮の手帳」をお持ちでいらっしゃいましたら、こちらのページに一覧をご用意しております。お嬢様、旦那様のお役に立てれば幸いです。

「主の手帳」と「仮の手帳」、そして「主の目録」がございます。

私たち執事の館・実行委員会が提供いたします「名古屋の本宅」の給仕には、「主の手帳」をお持ちいただく必要がございます。これは所謂、会員登録のようなものとお考えいただければ幸いです。(なお、「お申し付けの品」のお届けは、どちらの手帳からもご用命を賜れます。)

2024年2月より「主の手帳」と「仮の手帳」は新規の発行を再開しましたが、多くの主(あるじ)からのご記帳を賜りまして、2024年2月28日をもって、ふたたび中止いたしました。どうしてもお役に立ちたい私たちは、「主の手帳」の記帳が再開されるのをお待ちになるお嬢様、旦那様のためにフォームをご用意しました。ここにご自身のお名前と、連絡先としてのメールアドレスをご記入いただきましたら、私たち使用人がその時まで大切に保管します。現時点では確約しかねますが、いつか「主の手帳」のご記帳を再開させていただくことになったとき、この連絡先にお声がけをいたします。

お待ちくださいますか?
https://forms.gle/1ZkC7XUyQEFqSUFy8

仮の手帳

費用はいただきません。

  • お品の申し付け(通販)
  • お手紙のお届け(メール)
  • お誕生日のお祝い(メール)

主の手帳

費用は初回のみ 1,777 円(税別)です。

  • ご帰宅(ご来店)の予告
  • お品の申し付け(通販)
  • お手紙のお届け(メール)
  • お誕生日のお祝い(メール)

主の目録

費用は初回に 14,990 円(税別)
月のお給金は 990 円(税別)です。

  • ご予告の先回り(20分)
  • 申し付けの先回り(20分)
  • お手紙のお届け(メール)
  • お誕生日のお祝い(メール)
  • とくべつなお便り(メール)
  • 金貨(約1,000円のクーポン)
  • 思い出の2枚(お持ちになれる写真が増えます)
  • 予期せぬ贈り物