第142号:いぬるにげるさる。
このお便りは、28353 名のお嬢様、旦那様に宛ててお送りいたしました。
お嬢様、旦那様、お帰りなさいませ。今日もまたよくお似合いの装いでいらっしゃいますね。
お出かけはいかがでございましたか。美味しいもの、綺麗なものとの出会いは心を豊かにいたします。
日中は、そちらの街も少しずつ暖かさを増す頃かと存じますが、まだまだ油断はなりません。
春が訪れたと思ったら、また冬が追いかけてきては引き下がる。この変化にお気をつけくださいませ。
花粉症を懸念なさってか、名古屋の駅前もマスクをして歩く方が増えているように思われます。
#名古屋の仮住まい の使用人には、名前こそ挙げませんけれども、ときに豪快なくしゃみを披露して
お嬢様、旦那様を驚かせる者がおります。どうかご容赦くださいますように謹んでお願い申し上げます。
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今日は、下記5件の話題を執事の館・準備委員会の広報係、松原からお伝え申し上げます。
明日も早いお出かけと伺っておりますから、なるべく差し支えないよう手短にまとめてご報告を。
▼ #名古屋の仮住まい 「白の部屋」の新しい壁紙について、是非ともご意見を伺いとうございます。
▼ 執事の館・準備委員会は、 #名古屋の仮住まい にお仕えするパティシエの採用を検討しております。
▼ 執事の館・準備委員会は先日、三重県大紀町の漁港を視察。養殖漁業の現況について伺いました。
▼ 執事の館・準備委員会は音楽係の長湫(ながくて)の主導で、今後の活動方針を検討しております。
▼ #名古屋の仮住まい #3月限りのお品 をもういちど、ご紹介させていただきとうございます。
お着替えを済まされますまで、私はいくらでも待ちますから、ごゆっくりとどうぞ…。
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▼ #名古屋の仮住まい 「白の部屋」の新しい壁紙について、是非ともご意見を伺いとうございます。
過去のお手紙でも触れましたように、執事の館・準備委員会の意匠係、高岳(たかおか)の紹介、
壁紙、床材のインテリアメーカー「サンゲツ(名古屋市西区)」さんから、#名古屋の仮住まい の
「白の部屋」に用いる新しいカーペット、壁紙のサンプルが5点ほど提供されました。
余談ではございますが、サンゲツさんの社名の由来は「3月」ではなく、江戸時代の末期に活躍した
表具師の日比弥助が用いた屋号「山月堂」から来ておりまして、現在の社名になったのは昭和45年。
花鳥風月にちなんだ「山」と「月」の組み合わせを、頭の片隅に置いていただければ幸いに存じます。
話を戻しましょう。そのサンゲツさんが扱う何百、何千という製品のなかから「白の部屋」に適した
壁紙として選ばれたのは下記の5品目でございます。
1案目は、ややくすんだ色調で描かれたお花のアレンジメント。
室内に施された白いモールディングが映えるのではないかと存じます。
プリント地ゆえに質感はやや劣りますけれども、コストパフォーマンスに優れます。
https://twitter.com/butlers_house/status/576707141051949056
2案目はご覧の通り、光の反射が際立つシルバーの素材。
室内の光源によって、白色と灰色のようにも映ることでしょう。
こちらも同様にプリントの素材でございます。やや、奇をてらった選択かと…。
https://twitter.com/butlers_house/status/576707667873263616
3案目はプリントではなく布生地。刺繍のような演出によって、立体感、質感が際立ちます。
絵はすこし落ち着いたトーンに見えますが、実際には光沢があって、まばゆくキラキラしております。
https://twitter.com/butlers_house/status/576708118433828864
4案目。こちらも布生地でして、横方向に編み込まれた銀色の糸が、キラキラと…
絵で伝えきれないのが誠に悔しゅうございます…。影になるところと、
まばゆく反射するところのコントラストが魅力ではないかと存じます。
https://twitter.com/butlers_house/status/576708663059984384
最後の5案目も布生地のなかからご提案いたします。
さらに大きく編み込まれた模様は、お部屋全体に奥行きを持たせる効果が期待できます。
絵の幅は30センチ足らず。部屋に張り込むとまた印象が異なるのではないかと存じます。
https://twitter.com/butlers_house/status/576709269287886849
現時点では上記5案のうち、とくに3案目と5案目に「お気に入り」の星印が多く寄せられまして、
今後の改装プランならびに見積書の作成において参考とさせていただく所存にございます。
近日中にこのサンプルの実物を #名古屋の仮住まい にも置かせていただきますので、
実際にご覧いただいた印象を、使用人にもお伝えいただければ幸いに存じます。
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▼ 執事の館・準備委員会は、 #名古屋の仮住まい にお仕えするパティシエの採用を検討しております。
#名古屋の仮住まい の「赤の広間」、そして #福岡の仮住まい / #札幌の仮住まい など、お仕えの
キャパシティを拡大するにあたって、執事の館・準備委員会は使用人の増員、とくに厨房で活躍する
パティシエならびにパティシエールの採用を検討しております。
現時点では候補者のリストアップが始まったばかりですが、腕のある職人からの申し出があり次第、
お嬢様、旦那様に試作品をご覧いただくなどして、合否を決めたいと考えております。
進捗があり次第、報告させていただく所存です。よろしくお願いいたします。
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▼ 執事の館・準備委員会は先日、三重県大紀町の漁港を視察。養殖漁業の現況について伺いました。
おととい3月13日(金)、執事の館・準備委員会は三重県大紀町にある漁港に足を運びまして、
そこで水揚げされる水産物や、沖合で養殖されるタイ、シマアジ、ウマズラハギなどの生簀を視察。
日頃からお嬢様、旦那様がお召しになるお魚の生育環境を知る貴重な機会を得ました。
https://twitter.com/butlers_house/status/576250457418412032
https://twitter.com/butlers_house/status/576258492115210240
https://twitter.com/butlers_house/status/576272266297634816
養殖のお魚、天然のお魚、それぞれに特徴があり決してどちらが良いというものではございませんが、
漁業に携わる方が苦心なさっているのは、年を追うごとに高騰傾向にある餌の代金や、できるだけ
鮮度の高いうちに消費者に届ける方法…、見えないところの努力の積み重ねを実感いたしました。
この漁港では、お国や町からの助成金を得て、氷点下で流動するアルコール液に漬け込むことで、
10分以内に急速冷凍できる設備を導入するなど、美味しいお魚の追究に余念がありません。
https://twitter.com/butlers_house/status/576275974091763713
この環境ならば、水揚げから1時間以内に新鮮なお刺身を冷凍保存することも出来るとのこと、
近いうちに #名古屋の仮住まい の「ディナータイム」などにご提供を願いたいと考えております。
私自身も、漁港の横に設けられた食堂でタイやブリなどのお刺身、煮物などをいただきましたが、
身の歯ごたえ、旨味など申し分なく、自信をもってお嬢様、旦那様にお薦めをいたします。
これについても、動きがあり次第ご報告を差し上げる所存にございます。
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▼ 執事の館・準備委員会は音楽係の長湫(ながくて)の主導で、今後の活動方針を検討しております。
以前の手紙でも触れましたように、音楽係の長湫が主導となって取り組む、お嬢様、旦那様のための調べ。
#名古屋の仮住まい の「赤の広間」予定地にておこなうリハーサルは、次の休館日である19日に。
ここで弦楽の四重奏を奏でたとき、果たして「白の部屋」にはどれくらい旋律を届けられるでしょうか。
このような実験をおこなう傍ら、音楽係は今後の取り組みとして、名古屋市内の若手音楽家に呼びかけ、
半ば公開オーディションのような形態を想定。あらかじめ収録した音源をお嬢様、旦那様にお届けして、
#名古屋の仮住まい のお抱え音楽家をお選びいただく…という案を検討の最中にございます。
楽団員を選定するところから携わっていただき、練習場所を提供するなどして技量を向上に寄与、
その過程をつど録音し、お聴きいただくことで「楽団が完成するながれ」を共有できれば幸いです。
なにぶん多くの人が携わることですから、一筋縄ではいかないかとは思いますけれども、
是非とも楽しみにして気長にお待ちいただければ幸いに存じます。
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▼ #名古屋の仮住まい #3月限りのお品 をもういちど、ご紹介させていただきとうございます。
先日もご紹介を差し上げましたが、#名古屋の仮住まい の使用人一同は、下記5品目 #3月限りの品 を
ご用意して、お嬢様、旦那様のご帰宅をお待ちしております。
「烏賊墨のリゾット」
https://twitter.com/butlers_house/status/571906712644411393
「クラムチャウダー」
https://twitter.com/butlers_house/status/571907411004428289
「ビアゼリー」
https://twitter.com/butlers_house/status/571908002464153601
「イチゴのシフォンケーキ」
https://twitter.com/butlers_house/status/571908569383108608
「ナッツとキャラメルのタルト」
https://twitter.com/butlers_house/status/571909311980417025
3月も折り返しの地点に入りまして、月内に残された「ティータイム」の空席数を足しても、
合計で100に満たない数でございます。年度末の慌ただしいところ、もしご都合がつきましたなら、
ぜひとも #名古屋の仮住まい にお帰りをくださいませ。使用人一同、心からお待ちしております。
http://www.butlers-house.net/reservation
(ご予告には「主の手帳」が必要です。)
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古くから年明けて1月は「いぬる(行く)」、2月は「逃げる」、3月は「去る」と申しますように、
月日の流れを早くお感じになるのは、お嬢様、旦那様だけではない様子にございます。
おそらく、お正月という大きな節目に印象が強く残ること、2月の日数が他よりも3日も少ないこと、
そして寒い時期から春を迎えて体感にも暖かくなることで、急な流れであるように思われるのでしょう。
この3ヶ月の間に大した進展も、実りも無かったと仰るかもしれませんが、それは間違いでございます。
春にぽんと桜が花を咲かせるように、お嬢様、旦那様の日々も、ある日突然に花が開くものでございます。
人生の変化や成長は、時間に比例して伸びるのではなく、あるときハッと実感を得るものですから、
今までの通りに、一歩ずつ、歩みを進めていただければと思います。
私たち執事の館・準備委員会も、目の届かないところで変化と成長を重ねるように努めてまいります。
半年くらい経ったころに振り返ると、変わっていたことに気付かれることも多いかと存じますが、
まずはお嬢様、旦那様にご満足いただけるかどうか。そこだけは外さぬように…。
今日はこの辺りで失礼いたします。歴史や数字のお勉強もほどほどに、早めにお休みくださいませ。
お猫さんへの餌やりは、わたくし松原にお任せください。横取りなどいたしませんから、ご安心を…。
桜の花びらが山のように積もり、一足早い春を迎えた執務室より。
松原
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このお手紙を初めてお受け取りになる主には、事前の説明もなく、
唐突なものに映ったかと思いますが、お許しくださいませ。
この機会に、私たち執事の館・準備委員会のあゆみをご覧頂けますと幸いです。
(お読みになる際は、過去の号から遡って御覧になることをお勧めしております。)
https://www.butlers-house.net/blog/entries
また「主の手帳(マイページ)」は、手帳係が少しずつ入力欄を追加しており、
これがお嬢様、旦那様のお人柄を知る貴重な機会となっております。
苦手な食べ物、給仕の際のご希望をお書き添え頂けますと、使用人一同が拝見いたします。
https://www.butlers-house.net/member_login
何卒、よろしくお願い致します。
このお手紙は、執事の館・準備委員会の広報係、松原(まつばら)がお送りしました。
日々の小さな報告は、Twitter からもお届けしております。
https://twitter.com/butlers_house