第1188号:時計を持ったウサギが。
このお便りは、42441 名のお嬢様、旦那様に宛ててお送りいたしました。
お嬢様、旦那様、いまお住まいのご別宅に、お猫さんやお犬さん、クマさん、ペンギンさんはおいでですか?
ええ、もちろん本物ではなく、ぬいぐるみや置物などで、動物をモチーフになさっているお品のことです。
いつも置いてあると、意識しなくなりますけれど、やはり可愛いものがあると、空間が良くなる次第です。
■「名古屋の本宅」の近況です。
・【ご帰宅の予告】次の「9月後半から10月前半」の調整を。8月31日、土曜日にご予告を賜ります。
・【お庭】にピンクのフラミンゴを置いたら、八帖が「主が探し始めるからやめてほしい…」と泣き顔に。
・【勝手に生えてくるアスパラガス】を流し込みの樹脂で保存。いま、特注の素材を取り寄せております。
・【お庭の歩道】の表層を剥がし、平行して使用人が交代で、道路から3メートルの土を掘り始めました。
・【お花が水を吸い込む時間帯】をバラの職人に教わり、給水装置の設定を変更。日の出前後がチャンス。
・【3階の配線工事】の追加は、来週の木曜日を予定します。電源を拡張し、本棚が後ろから光るのです。
▼配送係の桑名(くわな)は、8月24日の土曜日に「お申し付けの品」を揃えます。進捗ご報告します。
▼給仕係の焦井(こげい/夏季限定)は、お庭の土砂をスコップで…土嚢袋を日に40、作っております。
▼調達係の笹島(ささしま)は、送り迎えのための「ビュート」を休ませ、「フィット」を起用しました。
▼調達係の九ノ坪(くのつぼ)が「名古屋の本宅」から徒歩30秒の「土地」を見つけ、交渉しています。
「名古屋の本宅」には、10の部屋がございまして、お嬢様、旦那様もご存じのように、ひとつずつに色を
添えた名前で呼ばせていただいております。「白の部屋」、「赤の広間」、これらは仮住まいを計画する
段階で、主(あるじ)から頂戴したアイデアで、部屋ごとに異なる意匠が見られたら嬉しいと伺いました。
当時の建築係は、あくまで、すべての居室が「焼き菓子と紅茶をお楽しみいただく部屋」つまり、客室と
いう解釈で取り組んでいました。ゆえに、2014年に実現した「名古屋の仮住まい」は「白の部屋」を、
いわゆる相席(6卓あるいは4卓)のティールーム。「緑の部屋」を個室のティールームといたしました。
そもそも「名古屋の仮住まい」は、「赤の広間の予定地」と「黒の部屋の予定地」が存在し、いつの日か、
新しいお部屋を実現する計画でしたが、私たち執事の館・実行委員会の力及ばず、叶えられませんでした。
4つの色のお部屋は、主(あるじ)と使用人の約束。これが「名古屋の本宅」で実現したという経緯です。
前置きが長くなって恐れ入ります。前にも松原は、お便りか呟きで話題にしたかもしれませんが、本宅の
幾つかのお部屋には、別のテーマが存在します。それが冒頭で触れた動物さんでして、例えば2階にある
「赤の広間」には、ウサギさんが多く、「緑の部屋」はベッドにクマさんが沢山いらっしゃって驚きます。
「白金のドレッサールーム」は鳥さんですし、「黒の部屋」は銀色に染められた**さんたちが、幾つか。
この1年ほどのあいだ、調達係がお屋敷の装飾をするにあたって、商社や問屋、オークションなどを通じ
入手する過程で、たまたま傾向に気付いたことで、お部屋のサブ・テーマのように解釈し始めた次第です。
時計を持ったウサギが、「赤の広間」でお嬢様、旦那様を見守っております。楽器を弾いていたり、日付を
見せてくれたり。きっと使用人たちより、お詳しいと思いますが、「不思議の国のアリス」の世界だとも
評される次第です。そういえば、昨年秋から玄関にあるランタンも、アリスのシルエットでございますね。
申し遅れました。執事の館・実行委員会の広報係を務める、松原(まつばら)が今夜のご報告を致します。
先週から Twitter と呼ばれた世界での振る舞いを変えたことで、ご不便をお掛けしております。今夜も
お心に響くことがあれば、広報係のアカウントや、このアドレスへのご返信を賜れれば幸いでございます。
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▼配送係の桑名(くわな)は、8月24日の土曜日に「お申し付けの品」を揃えます。進捗ご報告します。
お嬢様、旦那様、今日からちょうど1週間後の土曜日に、執事の館・実行委員会の配送係がお菓子や料理を
ご用意させていただきます。いまお住まいでいらっしゃる、そちらのご別宅、あるいは親しくなさいます
ご家族、ご友人様への「おつかい」も喜んで承ります。つぎ、水曜日に確定したリストを報告しましょう。
・製菓係/撞木…【名前を呼べないクッキー】いっそ、絞り袋でフレンチクルーr…という案も出ました。
・和菓子係/五月…【きんつばのキャラメリゼ】和菓子のキャラメリゼ。水分移行しない工夫も致します。
・製菓係/若草…【太陽に焦がしたチーズケーキ】バスク、という動詞には「ひなたぼっこ」との意味も
・製菓係/菅原…【栗のスコーン】少し早めの秋をお届けします!甘く芳ばしく、美味しいスコーンです。
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▼給仕係の焦井(こげい/夏季限定)は、お庭の土砂をスコップで…土嚢袋を日に40、作っております。
「名古屋の本宅」で、バラの花を黒鉢に育てますのは、お屋敷の前に「バラの壁」を作る狙いがあります。
期待していた以上の成果があって、調達係、給仕係、家事係、園芸係は、お庭の工事を前倒し致しました。
一昨日の夕方から、使用人らは交代で、正面道路からスコップで土砂を削り出し、土嚢袋に詰めています。
以前に、草刈りをさせていただいた斜め向かいの空き地の地主さんが、快く場所を貸してくださいました。
瓦礫や土砂を運んでくださる職人さんを待つあいだ、そこに土嚢袋を積ませていただきます。助かります。
執事の館・実行委員会は、まずお屋敷に向かって左側の土を削り、仮の駐車場を作りたいと考えています。
そのあと、緩やかなカーブを描く、コンクリートの通路を砕いて、もとの駐車場のスロープも幻にします。
この夏から秋にかけて、すこしお庭が散らかってしまいますことについて、お許しいただければ幸いです。
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▼調達係の笹島(ささしま)は、送り迎えのための「ビュート」を休ませ、「フィット」を起用しました。
お嬢様、旦那様、これは以前にもいちどご報告いたしましたが、ことしタイヤを新調し、快適になりました
光岡自動車の「ビュート」は3ヶ月ほどの単位でゆっくりとタイヤの空気圧が減少する問題がございます。
じつは一昨日、またその兆候が出て参りましたので、エアの補充をしたあと、車両係に報告いたしました。
これはパンクというより、ビュートという車両に驕られている「ホイール」の形状と素材が原因でないか、
との見方がございます。いわゆる鋳造で、素材の表面に酸化皮膜が出来ることで、僅かな抜けができると。
突然、だめになることは考えにくいですが、調達係は予備のGE6、ホンダ・フィットを起用いたします。
せっかくのご帰宅、希少なビュートをご覧になれる機会ですが、もしお望みでしたらお屋敷の近くにある、
駐車場から動かしますので、仰ってくださいませ。また、この修理のついでドアの異音も解消いたします。
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▼調達係の九ノ坪(くのつぼ)が「名古屋の本宅」から徒歩30秒の「土地」を見つけ、交渉しています。
これは「とくべつなお便り」に相応しい内容かもしれませんが、そのまま続けさせていただきましょう…。
執事の館・実行委員会の調達係は、このところ「名古屋の本宅」と同じ町内に、売り土地、売り家などの
情報を探しており、お盆のまえ、お屋敷から徒歩30秒の位置で「売り土地」を見つけ問い合わせました。
面積は「名古屋の本宅」の半分で、築年数は50年以上の古民家が残っています。売り手は、解体の上で、
土地を売却されたいそうですが、執事の館・実行委員会は建造物の状態さえ良ければ、使用人で改装して、
「離れ」として使うか、使用人に居住させるか、あるいは主(あるじ)のため仕上げるか検討しています。
ただ、そのような申し出は売主さんが想定なさっていなかったようで「部屋の中を片付けるから、秋まで
ちょっと待ってください!」と仰っています。お嬢様、旦那様、このセリフに、お心当たりございませんか?
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話は変わりますけれども、この春から使用人らがお庭に力を注いでおります。もとは、外壁の塗装のため、
前の持ち主でいらっしゃった大奥様の残された3つのバラを、切り倒すことになった次第です。その前に、
新芽のようなものを摘み取り、値と芽を出させて新たな株を作りました。園芸係のお手柄でございました。
その鉢は、23個ございまして、内訳は13が「右の赤いバラ」、3が「中央の白いバラ」、あと7つが
「左の原種に近いバラ」と伺っておりましたので、Excel のシートに3種類のバラのほか、ハーブや果実、
50種類以上の名前を「黒いラベル」にするため、3度の試作の結果、黒いトランプで準備いたしました。
バラのお手入れは未経験の者たち。試行錯誤の結果、この夏までに見事、すべて開花したのですが、全て
赤色だったのです。白いバラが変異したのか?株分けをする過程で取り違えたのか、原因は不明のまま…。
想像以上に育ってしまった「右の赤いバラ」は 150cm の支柱が足りず、槍のような 180cm を添えました。
赤いバラに、トランプ、槍、ティータイム…そう、お庭に咲こうとしていた白バラは、女王様のご用命に
よって、トランプの兵隊さんたちが赤く塗ってしまった、ということ。お嬢様、旦那様がご帰宅をなさると、
彼らは黒いトランプに姿を変えて、金色のクリップに納まってしまいます。エースもジョーカーも同様に。
最初から、そういうストーリーを考えていた訳ではありません。正直に申し上げると「名古屋の本宅」は、
大まかな構想から、何かひとつ取り組み、その過程で見つけたモチーフを重ねていく手法をしております。
まさか「不思議の国のアリス」を引用するとは…いや、アリスとケイウノさんのカップもございますね…。
奇跡が起こる確率は、行動の回数に比例すると申します。それでも私たち執事の館・実行委員会のお仕え、
お嬢様、旦那様との関係性においては、その法則を上回る偶然や、発見が多いように思います。だからこそ、
まいにちが楽しく、嬉しく、美しい。ぜひ、お屋敷のお庭で、兵隊さんが染めた赤いバラをご覧ください。
ところで「名古屋の本宅」のお部屋に存在するサブ・テーマは、動物だけではございません。お部屋ごと、
うっすらと日本ではない異国の名前を冠しています。フランス、ドイツ、イギリス、アラブ首長国連邦と…
もしご興味あれば、また別の日に述べさせてください。遅くまでありがとうございます。今夜はこれにて。
この世界では、馬鹿げたことが当たり前なのです。さあ、お好きなものをお好きなだけ。不思議の国より。
執事の館・実行委員会
広報係/松原(まつばら)
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私たち執事の館・実行委員会は、おおむね水曜日と、土曜日の夜、お嬢様、旦那様にご報告を差し上げます。
もし広報係のお仕えにご満足をいただけて、お気持ちに余裕があれば、下記の「労い」をご検討ください。
・きょうの電書鳩を優しく撫でる。(労いのお気持ちのみ)[ https://tinyurl.com/23kuojau ]
・きょうの電書鳩にお水をあげる。(スコーン1個ぶんの労い)[ https://tinyurl.com/2cmaynoc ]
・きょうの電書鳩にご飯をあげる。(スコーン3個ぶんの労い)[ https://tinyurl.com/2ylpd8t7 ]
2023年の5月に「名古屋の本宅」を叶え、お嬢様、旦那様のお帰りをお待ちしております。ご予告は月1度。
これまでの経緯は、お便りの「バックナンバー」ほか、12年の「沿革」もお役に立てば幸いであります。
https://www.butlers-house.net/history
もし「主の目録」を所有なさると、とくべつなお便りのほか、ご予告、お申し付けの先回りが実現します。
★主の目録 … https://tinyurl.com/bhmkrk
お便りのお届けを中止する(メールマガジンの配信停止を望まれる)場合は、手帳にございます、下記の
URLから「手帳の破棄」をお申し出てくださいませ。あるいは、別のアドレスへの書き換えも承ります。
★手帳の破棄 … https://www.butlers-house.net/mypage/secession
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