第116号:淵源のアッサム。
このお便りは、27494 名のお嬢様、旦那様に宛ててお送りいたしました。
お嬢様、旦那様、今日は普段よりもすこしだけ早いお戻りでいらっしゃいますか。
暮れに向かって慌ただしくなる世間、ご自身のペースを保たれることは大変良いことでございます。
今日くらいは、ご自身を甘やかされたとしてもバチは当たらないのではないでしょうか。
今日こそは手短に、#名古屋の仮住まい の近況と、 #申し付けの品 の進捗をご報告いたします。
▼ #名古屋の仮住まい 12月3日(水)の「ブレイクタイム」は、おやすみを頂戴いたします。
▼ #名古屋の仮住まい 12月9日(火)10日(水)の2日間も使用人の研修のため、休館といたします。
▼ #名古屋の仮住まい 12月限りの4品が揃いました。Twitterに先立ってご紹介いたします。
▼ #主の手帳 に新しいページ「給仕品目一覧表」が加わりました。
▼ #愛知県尾張旭市の紅茶 の梱包作業を行っております。
そちらの街も11月にはいって、ぐうっと冷え込みが増してきた頃かと存じます。
どうか暖かい格好をして、お手紙に目を通してくださいますようにお願いいたします。
わたくしはまだ本調子ではございませんけれども、一昨日より業務に戻りました。
- -
11月から #名古屋の仮住まい で行われている「ブレイクタイム」は、以前にもお伝えしたとおりに、
3種のアフタヌーンティーセット、スタンドにお皿を乗せた様式での給仕が安定してまいりました。
お嬢様のお寛ぎを妨げずに、お好きなものを、お好きなペースでお召し上がり頂けるとのこと。
まだ改善を要するところはあるものの、主の皆様からは一定の評価が寄せられているようです。
直前の告知、急な変更を大らかに受け止めてくださるお嬢様、旦那様には、感謝しかありません。
「ブレイクタイム」「ティータイム」それぞれの良さを引き出すべく、使用人一同、精進いたします。
この流れでは、すこし申し上げにくいのですが、きょうから2週間後にあたる12月3日(水)の
「ブレイクタイム」は、使用人の体力を温存するため、お休みをいただきたいと思います。
誠に勝手ながら、毎月、第1水曜日は休館として、週休2日の週とさせていただきたいのですが、
いかがでしょうか…?もし事前に予定を立てられていた場合は、誠に申し訳なく思います。
いまのところ、11月26日(水)にはいくぶん空きがございますので、
この日をご検討いただけますと幸いに存じます。
https://www.butlers-house.net/reservation
- -
さらに、12月9日(火)、そして10日(水)の2日間も、#名古屋の仮住まい の使用人研修のため、
休館させていただきたいと考えております。ただでさえ12月は年末とあって給仕日数が少ないところ、
さらにお迎えの機会を減らすようなことで、お嬢様、旦那様になんとお詫びすればよいか…。
実は10月と11月の2ヶ月のあいだに数回、 #名古屋の仮住まい に、執事の館・準備委員会の意向で、
いわゆる「覆面調査(ミステリーショッパー)」が入り、給仕内容の分析がなされておりました。
調査の概要は使用人にも知らされておりましたが、どなたが調査員であるかは分かねますゆえ、
普段通りのお迎えから、普段通りの給仕が、そのまま評価されるという仕組みにございます。
すでに委員会には、調査員からの分厚いレポートが届けられておりまして、給仕品質の向上は、
急務であるとの判断から、12月の給仕日程を変更して、研修を行うことになっております。
いま #名古屋の仮住まい の給仕品質は「非常に問題がある」とのこと…。
レポートの内容は、お許しをいただき次第 お嬢様、旦那様 にもご覧いただきましょう。
日々、寄せられます「主の日記」も、給仕品質の維持および向上に役立たせて頂いております。
とおいむかしの思い出でも構いませんので、ご帰宅の履歴からどうぞ…。
https://www.butlers-house.net/reservation_history
いつもいつも、ありがとうございます。
- -
話は変わりまして、 #名古屋の仮住まい 「12月限りのお品」の試食会が、昨晩行われました。
これまで、わたくし松原の Twitter で事前にお伝えする流れでございましたが、今回はお手紙にて
先にご紹介をさせて頂くことになりました。お写真は追って、お届けいたしましょう。
12月限りのお品、1品目からすごいものが出て参りました。「牛タンのシチュー」でございます。
あらかじめ表面を炙り、肉汁を封じておいた大きな牛タンの塊を、赤ワインと煮野菜で仕込んだ
シチューで3時間、オーブンで蒸し煮。表面は硬めで、内側はナイフの重みで落ちるほど柔らかい食感。
給仕にて提供する牛タンの厚みは2cm以上。分厚くても柔らかい牛タンを、シェフ錦(にしき)の
神業ともいえるシチューに浸してお召し上がりください。これ以上に美味しい牛タンのシチューは、
なかなかお目にかかれないのではないでしょうか。
そして2品目も煮込み料理の変わり種を。「三河鶏のクリーム煮」は、2種類の白ワインを基調に、
玉ねぎ、セロリなど白い香味野菜を加え、牛タンのシチュー同様に、オーブンで1時間ほど煮込みます。
いわば、白いシチューとお考えいただければ結構ですが、鶏肉は煮あげたあとに取り出して、
わざと焼き目を入れて香ばしく。これを京都から取り寄せた黒七味でアクセントを付けます。
お口の中で鶏肉のほろほろ崩れる食感、そして白いクリームソースに泳ぐさまは至高かと。
3品目にパティシエ鳴海(なるみ)の成長をご覧くださいませ。生まれ変わった「ガトーショコラ」。
半年前に開館して間もないころから、チョコレートのお菓子が思うように作れず苦心していた鳴海。
かろうじて、ムースオショコラで お嬢様、旦那様 にご辛抱をいただいておりましたが、
人目を忍んで試作を重ねていたようです。試食会に参加した執事の館・準備委員会、全てのメンバーが
驚き、そしてその味わいに言葉を失いました。取り立てて個性がある訳ではないのですけれども、
上品で食べやすくて、美味しい。そして現場経験半年のパティシエが、ここまで成長していた事実が、
胸を打ち、心に響くといいましょうか。これは自信をもって、お勧めができるでしょう。
そして4品目は、これまでに好評を賜っておりました「ゴルゴンゾーラのレアチーズケーキ」に、
「赤ワインソース」が登場いたします。これまで円筒形の型でお作りしておりましたが、今回より、
四角い可愛らしい形状に。ここに熱した赤ワインのソースを垂らして、外は熱く、内側は冷たく、
まさに冷静と情熱のあいだにあるチーズケーキと称しましょう。ソースに赤ワインを用いておりますが、
アルコール分は蒸散しておりますゆえ、その点はご安心くださいませ。
失礼ですがお嬢様、旦那様、いま胃のあたりがキュウとなりませんでしたか…?
12月限りのお品は、12月1日(月)よりワゴンに載せて、お仕えする所存にございます。
ご帰宅の予告は、下記URLより承ります。よろしくお願いいたします。
https://www.butlers-house.net/reservation
- -
話は変わり、執事の館・準備委員会は今週にはいって「主の手帳」に幾つかの改良を行いました。
小さなところでは、手帳を開いたところのレイアウト調整、右側のバナー画像を整理したり、
使用人(従業員)の名簿それぞれに、他の使用人へのリンクを設けたり…。
お気づきでいらっしゃいましたか?
https://www.butlers-house.net/mypage
なかでも大きな変更点は、手帳係の渾身の力作「給仕品目一覧表」の追加ではないかと存じます。
https://www.butlers-house.net/list
まだご帰宅をいただいていない場合は申し訳ありませんが、1度でもご帰宅なさったのであれば、
上記のページの「紅茶」「お菓子」「軽食」のカテゴリのなかに、いくつか写真をご覧いただけます。
つまり「いままで #名古屋の仮住まい で申し付けられたお品をご覧いただけるアルバム」として、
また「まだ #名古屋の仮住まい でお召しになっていないものの確認リスト」として、
お役立ていただければ幸いに存じます。
今のところは、まだ一覧を表示するにすぎませんけれども、今後「レシピ」や「コツ」を掲載して、
お嬢様、旦那様のクッキングや、外で食事をなさるためのお勉強など、
使用人としてできる限りの情報提供に努める所存にございます。
ここに掲載された画像は、Twitterやブログなどでご自由にお使いくださいませ。
シェフの錦(にしき)、パティシエの鳴海(なるみ)も密かに拝見しているとのことです。
- -
最後に、 #愛知県尾張旭市の紅茶 は、先週のダージリンに続いて、今週はアッサムの梱包作業中。
#名古屋の仮住まい の家事係、東山から提供されました「ダージリンの水出し紅茶」の手順が、
ようやく清書できましたので、今月中には、申し付けくださった主に追送する予定にございます。
アッサムの黒箱には、新たにロイヤルミルクティーの製法を記した便箋を同封いたします。
つごう3枚の手紙となり、文字だらけでお叱りをいただいてしまうかもしれませんけれども、
紅茶を美味しくお召し上がりいただくため…ええ、私の話もいつも長いですから、それに比べれば…。
いま、まさに、紅茶の詰め作業を実施しております。
ついさきほど配送係の高見さんからの支援要請が届きましたので、すこし出かけてまいりますね。
夜更かしはいけませんよ。お嬢様、旦那様。
執務室のドアをバタンと閉め、旧式の鍵を掛けながら。靴音が廊下に響く。
松原
- -
今日も遅い時間になりましたことを、謹んでお詫びいたします。
このお手紙を初めてお受け取りになる主には、事前の説明もなく、
唐突なものに映ったかと思いますが、申し訳ありません。お許しくださいませ。
この機会に、私たち執事の館・準備委員会のあゆみをご覧頂けますと幸いです。
(お読みになる際は、過去の号から遡って御覧になることをお勧めしております。)
https://www.butlers-house.net/blog/entries
また「主の手帳(マイページ)」は、手帳係が少しずつ入力欄を追加しており、
これがお嬢様、旦那様のお人柄を知る貴重な機会となっております。
苦手な食べ物、給仕の際のご希望をお書き添え頂けますと、給仕係と家事係が拝見を致します。
https://www.butlers-house.net/member_login
何卒、よろしくお願い致します。
このお手紙は、執事の館・準備委員会の広報係、松原(まつばら)がお送りしました。