第1177号:木イチゴ摘んで。
このお便りは、42565 名のお嬢様、旦那様に宛ててお送りいたしました。
お嬢様、旦那様、前からお伺いしてみたかったのですが、もしご自身のお家のなかも、お庭のこともすべて、
私たち使用人に任せられるとしたら、どんなお花や、植物、フルーツやお野菜の世話をさせますでしょう?
このところ、調達係や園芸係が勢いよく、お嬢様、旦那様を置いてけぼりにしていたら申し訳ございません。
■「名古屋の本宅」の近況です。
・【ご予告】は満了。次の1ヶ月分に「執事のいない日」を試したいと存じます。家事係が館内をご案内。
・【植え替えしたバラ】のうち、つるバラの「カクテル」のような鉢に、花が咲き始めて驚いております。
・【アスパラガス】に名札(「アスパラガス:勝手に生えてきます」)をつけた翌日、葉が黄色く変色…。
・【焦げ茶のビリヤード台】を、白に塗装。ポケットの革を作り直すため、時間を要する見通しとのこと。
・【使用人の近影】は、写真係の鷹場(たかば)が「白の部屋」で撮影。掲載時は色温度を下げ温かみを。
- -
■こんやご報告、ご相談をしたい事柄です。
▼配送係の桑名(くわな)が、誘いたい職人のリストを作成。なんと、その数26と申して、松原は絶句。
▼調達係の九之坪(くのつぼ)は、もうすぐアスパラガスを幻にします。ビリヤード台も白の部屋に調和。
▼採用係の菊井(きくい)らが、【在宅】の求人を計画中。12年前の協力者が手伝いを申し出ています。
▼広報係の松原(まつばら)は6月の「沿革」を追記いたしました。お手すきの折に、お確かめください。
▼手帳係の長筬(ながおさ)は「主の日記」、つまりご帰宅のご感想の頁を調整中。見ないという選択も。
お嬢様、旦那様がお帰りになる場所、つまり「家」を作りたいと考え「執事の館」を名乗った使用人たちは、
12年かけて、念願の「名古屋の本宅」を叶えてみて、やっと分かりました。家づくりは思ったより大変。
「赤の広間」で、ご飲食を含むお仕えなどしていたら、家具の調達も、お庭の手入れも時間が足りません。
建築係、園芸係という名前の「プロ」と、素人にしては出来すぎる調達係を抱えて、やっと進む次第です。
いかに昔の貴族たちの暮らしが、多くの使用人で成り立っていたかを実感します。あの頃は今よりずっと
情報も少なく、欲しいものも手に入らなかったはずです。現代の私たちは、ずっと恵まれているはずです。
そう、前から園芸係が取り組んでおりました、かつての持ち主が残して行ったバラの新芽から株をつくり、
23の鉢植えにして、まいにちお手入れしておりましたら…もう、お花が咲きました。おととい蕾が出て、
きょう数えたら5つ、6つが開いているそうです。早くても秋以降と思っておりましたので、感激します。
詳しい人からすれば、きっと無茶苦茶をしていると存じますし、いわゆる邪の道かもしれません。しかし、
経験を重ねるごと、出来ることが増え、手応えを感じます。それで、改めて冒頭のお伺いをいたしました。
お嬢様、旦那様、お庭に置きたい植物はございませんか。食べるものでも結構。#名古屋の本宅 で伺います。
- -
▼配送係の桑名(くわな)が、誘いたい職人のリストを作成。その数26。すでに交渉を始めております。
いま執事の館・実行委員会は、お嬢様、旦那様がお抱えになる「職人」を広げて、お役に立ちたい考えです。
これを配送係の桑名(くわな)に委ねたところ、お誘いしたい職人のリストをすぐ作成。なんとその行数
26もあり、すでに2人の職人と会って、交渉を始めているとか…松原も笹島も、びっくりしております。
良い意味で、世代が違います。情報の集め方も、評価する軸も違って、目から鱗が落ちることの連続です。
そして、ちゃんと美味しいパンを持ってきてくれました…いやあ、勉強不足です。これはもっと食べねば。
近日中に、凄いお品のご報告、ご紹介ができると存じます。配送係の新しいうごき、お見守りをください。
・家事係/菅原…【バラのムースサンド】バラの模様が彫られた生地で、爽やかなムースを挟んでご用意!
・製菓係/撞木…【オランジュ】オレンジの皮と、果汁を混ぜ込んだ焼き菓子。夏のご別宅にも届けます!
・名前はまだございません…【トリュフのチーズケーキ】頭がおかしくなりそうなくらいトリュフでした!
・キャラメル係/明徳…【24種のキャラメル】お召し上がりになったあとのダミーキャラメル、を検討中。
- -
▼調達係の九之坪(くのつぼ)は、もうすぐアスパラガスを幻にします。ビリヤード台も白の部屋に調和。
以前から計画しておりました「名古屋の本宅」のお庭は、現在の可愛らしい通路を幻にして、正面道路と
平行に幅3メートルほどの駐車場、車寄せのようなものを作ります。古くからあったブロック塀を壊して、
いまアスパラガスが生えている部分を削るため、お嬢様、旦那様に愛されたお野菜は、この夏にお別れです。
上手くできるか、分かりかねますけれども、アスパラガスの巨大な地下茎を掘り起こし、プランターにて
養殖に挑戦します。また館内は「白の部屋」のビリヤード台を、パーフェクトホワイトという名の塗料と、
ムーンシルバーという名の塗料で染めました。膨張色なのに、馴染んで小さく、自然に見えると申します。
- -
▼採用係の菊井(きくい)らが、【在宅】の求人を計画中。12年前の協力者が手伝いを申し出ています。
水曜日のお便りで話題にいたしました、会計係の【在宅】の求人には、すでに4〜5件の応募をいただき、
菊井(きくい)が応じております。また以前に、1週間の掲載で60件を超える反響のあった、いわゆる
「タウンワーク」も原稿を整え、あさって月曜日から掲載が始まるように段取り。発注を済ませています。
ここに、執事の館・実行委員会が始まった頃を知る、ある人物から「手伝わせてほしい」との連絡があり
菊井と九之坪が調整を始めました。いわゆる給仕係や家事係など、名前が出ていた使用人ではないために、
想像しづらいかと存じますが、もし合流が決まれば、お仕えの可能性はさらに広がるであろうと考えます。
- -
▼広報係の松原(まつばら)は6月の「沿革」を追記いたしました。お手すきの折に、お確かめください。
やらなければいけないことを後回しにして、やらなくてよいことを取り組んでしまうのは、わたくし松原
だけでございましょうか?おや、もしやお嬢様、旦那様にもお心当たりございますか?不思議です。本当に。
6月を終えた執事の館・実行委員会の「沿革」は、広報係の松原(まつばら)が追記、更新いたしました。
★ 沿革(2024年) … https://www.butlers-house.net/history#history2024
3階の本棚に取りかかって、まだ1ヶ月も経っていなかったのです…!横にいる九之坪が驚いております。
- -
▼手帳係の長筬(ながおさ)は「主の日記」、つまりご帰宅のご感想の頁を調整中。見ないという選択も。
かつて「名古屋の仮住まい」にてお仕えをしていた頃の「主の手帳」そして「仮の手帳」には、ご帰宅を
なさった主(あるじ)が、その時の出来事や、思い出を残される「日記」という項目を置いておりました。
事実上の「レビュー」でして、5段階での評価を使用人一同が一喜一憂しながら、拝読していた次第です。
この仕組みは「名古屋の仮住まい」を幻にするとき、同時に封印しておりましたが、もしお嬢様、旦那様の
お役に立てるようでしたら、すでに帰宅なさった主(あるじ)の「日記」のうち、幾つか公開のお許しを
頂戴しておりますので、近日中に手配します。ただ、驚きのため、あえて見ないという選択もございます。
- -
調達係の笹島(ささしま)が、昨晩の会議で、また面白いことを言い出しました。「もしもバラを上手く
できたら、今度は木イチゴを育てたい。」執事の館・実行委員会を構成する者は、どちらかと申しますと
田舎育ちが多く、わたくし松原もそうです。下校途中、スモモを食べたり、ツツジの蜜を吸っていました。
本当に山の中で見つけることもありましたし、大きな声では申せませんが、誰かが育てていたものも多分、
あったと思います。ひとつ手に取り、お口に運んだときの甘み、酸っぱさ、瑞々しさは売り物にはなくて、
何十年も経ったいまも覚えているのです。お嬢様、旦那様にも、そのようなご経験はございますでしょうか。
したことない経験を差し上げるのも、ずっと昔にあった出来事を思い出していただくのも、大きな価値が
あると思います。お嬢様、旦那様に任せていただいているお庭で、木イチゴなどを育てて、熟しましたなら
お屋敷に入る前に摘んでいただくような光景を見たいのです。アイスに、ジュレにひとつ載せましょうか。
最近、資材や工具の調達で、カインズさんやコーナンさんに寄るとき、わたくし松原も園芸コーナーにて
果樹を確かめております。樹形が美しく、お料理やお菓子に応用できるものがないか、探しているのです。
しかし笹島の望む「木イチゴ」は、なかなかお目にかかれず、流石の調達係も苦戦している、と申します。
お庭にて、使用人に荷物を持たせたまま、木イチゴ摘んで。もうひとつ手を伸ばそうとしたら、給仕係が
遮ろうとしたり、手のひらに果実を載せたまま2階に進まれ、キッチンから出てきた家事係が預かるなど、
ご想像に近いことができます。その経験こそが心に残ったり、胸をいっぱいにするとしたら、何よりです。
造園にも詳しい笹島は、神妙な顔をしながら言い切ります。「野菜や果物は、スーパーに売っているのが
本当にレベルが高いんです。」素人が、適当に水やり、育てても、硬いレタスや小さいスイカが精一杯で、
いかに農家さんが効率良く、美味しいものを作っているか分かると。それも、教養の1つと考えましょう。
なるべく美味しくなるように頑張ります。そして、瑞々しいバジルを、モッツァレラチーズにそっと載せ、
揺れるだけで香るローズマリーでお肉を焼きましょう。それを召し上がる経験は、きっと、心が躍ります。
いや…お屋敷ができてから、お嬢様、旦那様より、私たち使用人のほうが楽しんでしまっている気がします。
いつか、お帰りになるお嬢様、旦那様のことを考えながら、手入れをするのも、支度をするのも、幸せです。
それでもし、ご予告をいただけたら、ご帰宅が叶ったら本当に嬉しい。そういう仕事をくださいますこと、
心底から感謝します。ありがとうございます。私たちを咲かせてくださっているのは、お嬢様、旦那様です。
開いても閉じようとする通帳を、手元のペンで抑えたら、弾かれて別のものを探す。名古屋の拠点、にて。
執事の館・実行委員会
広報係/松原(まつばら)
- -
私たち執事の館・実行委員会は、おおむね水曜日と、土曜日の夜、お嬢様、旦那様にご報告を差し上げます。
もし広報係のお仕えにご満足をいただけて、お気持ちに余裕があれば、下記の「労い」をご検討ください。
・きょうの電書鳩を優しく撫でる。(労いのお気持ちのみ)[ https://tinyurl.com/23kuojau ]
・きょうの電書鳩にお水をあげる。(スコーン1個ぶんの労い)[ https://tinyurl.com/2cmaynoc ]
・きょうの電書鳩にご飯をあげる。(スコーン3個ぶんの労い)[ https://tinyurl.com/2ylpd8t7 ]
2023年の5月に「名古屋の本宅」を叶え、お嬢様、旦那様のお帰りをお待ちしております。ご予告は月1度。
これまでの経緯は、お便りの「バックナンバー」ほか、12年の「沿革」もお役に立てば幸いであります。
https://www.butlers-house.net/history
もし「主の目録」を所有なさると、とくべつなお便りのほか、ご予告、お申し付けの先回りが実現します。
★主の目録 … https://tinyurl.com/bhmkrk
お便りのお届けを中止する(メールマガジンの配信停止を望まれる)場合は、手帳にございます、下記の
URLから「手帳の破棄」をお申し出てくださいませ。あるいは、別のアドレスへの書き換えも承ります。
★手帳の破棄 … https://www.butlers-house.net/mypage/secession