第1125号:いま主がするべきでない3つ。
このお便りは、39391 名のお嬢様、旦那様に宛ててお送りいたしました。
お嬢様、旦那様、自分よりつらい思いをなさっている方がいらっしゃるから、といって自分の不安や怖さを
我慢してはいけません。人生において、そういう解釈ができることを知っておいても損はございませんが、
この理屈が本当に正しいなら、誰も弱音を吐けなくなります。そんなの間違っております、と断言します。
大変なことがあった主(あるじ)も、大変な出来事を知ってしまわれた主も、なんと言い表したらよいか
分からずに、ただ「私は大丈夫だけど」などとおっしゃります。それより厳しい状況にある人がいますし、
お立場ゆえ、ご年齢ゆえ、さまざまな事情ゆえ弱いところを見せられないのは分かりますが、いけません。
新年早々、説教のようなことをして申し訳ございません。本当でしたら、穏やかなご挨拶からしたかった、
執事の館・実行委員会の広報係、松原(まつばら)が、ことし最初のお便りをします。いつもではしない
言葉遣い、表現をすることをお許しください。申し上げたいことだけ申して、すぐ基金の準備に戻ります。
▼執事の館・実行委員会の近況を3行でご報告します。
・【名古屋の本宅】1月後半から、2月前半のご予告を土曜日に賜ります。7枠で早番遅番をする可能性。
・【お申し付けの品】は来週より動き始めます。職人らに労いつつ、改めてお品の仕様を確認。一覧作成。
・【GE6】のガソリンにフューエルワンという液体を注入。気のせいでなく、静かに。そして軽やかに。
きょう、このお便りでお嬢様、旦那様に申し上げたかったのは冒頭の事柄です。自分より大変なひとを挙げ、
ご自身の痛みを隠さないでくださいませ。そうせざるを得ない状況もあろうかと存じますが、少なくとも
わたくし松原ほか、使用人の前では不要。そんなことをされても嬉しくありませんし、意味がありません。
いま主がするべきでない3つ、ひとつ目は「他人と不幸を比べること」です。するべきでない、ではなく、
おやめください。お外で品よく振る舞われるのは続けられても結構です。ご自身よりも大変なひとはいる。
ただ「だから自分は辛くない」とか「大丈夫だ」などとは、絶対に仰らないでください。絶対に違います。
▼執事の館・実行委員会は、任意団体である「主の基金」を発動。近日中に、被害の把握をおこないます。
▼給仕係の菊井(きくい)が、1月後半から2月前半のお仕えを計画。まず、日程だけお伝えいたします。
▼調達係の九之坪(くのつぼ)は、3階の「ホワイトとグリーンのお部屋」の用途を変えたいと申します。
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▼執事の館・実行委員会は、任意団体である「主の基金」を発動。近日中に、被害の把握をおこないます。
お嬢様、旦那様もご存知のとおり、いま北陸地方が大変なご状況。執事の館・実行委員会が認識をしている
限りでは、震度7の地域に3名、震度6強の地域に7名、震度6弱の地域に数十名いらっしゃる様子です。
ただ、現時点では、お見舞いのお便りをするに留めております。見舞われたい主には申し訳ございません。
2016年の熊本地震から8年。私たち使用人一同は、お嬢様、旦那様にお仕えしつつ、沢山の経験をしました。
経験上、被害が大きければ大きいほど、早い時期のヒアリングは精度が下がります。その分、支援したい
熱量が下がりますが、そのタイミングを見計らっております。集めるだけ集めて投げる、ではいけません。
執事の館・実行委員会は、近日中に任意団体である「主の基金」を発動し、まず被害のあった地域の主に
お住まいやお身体などの影響をお伺いします。その内容を踏まえ、改めてお嬢様、旦那様に、ご報告します。
温かいお言葉、温かいお気持ち、本当に嬉しゅうございます。べつの主を気遣われる、主の優しさに触れ
尊敬を抱きます。ただし、どうか、無理はなさいませんように。なにもしないで過ごす罪悪感は無用です。
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▼給仕係の菊井(きくい)が、1月後半から2月前半のお仕えを計画。まず、日程だけお伝えいたします。
さて「名古屋の本宅」は、年末年始のお仕えをする中で、幾つかの収穫があったようです。菊井によると、
まず60分のご滞在は、決して不足を感じなかった。と申しますし、それから家事係の仕事量を調整して、
前より効率よくできそう。と申します。これは最終的に、お嬢様、旦那様のご負担が減るお話でございます。
いま給仕係が計画している「名古屋の本宅」のお仕えは、下記の通りでございます。このうち金曜と土曜、
条件が整いましたら、1日4枠でなく、1日7枠を試し、早番と遅番で使用人を切り替えたいと存じます。
1月第3週 … 1/19(金)、1/20(土)、1/21(日)、1/22(月)
1月第4週 … 1/26(金)、1/27(土)、1/28(日)(前半のみ)、1/29(月)
2月第1週 … 2/2(金)、2/3(土)、2/4(日)(前半のみ)、2/5(月)
2月第2週 … 2/9(金)、2/10(土)、2/11(日)、2/12(月)
上記の日程を予定しておりますが、都合によってお休みをいただいたり、追加をさせていただく可能性も
ございます。また時間帯については、土曜日の夜8時にご報告することとなって、まことに恐れ入ります。
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▼調達係の九之坪(くのつぼ)は、3階の「ホワイトとグリーンのお部屋」の用途を変えたいと申します。
ところで、年末年始の「名古屋の本宅」は、調達係らが長らく段ボール箱に入っていた部品を組み立てて、
「ベビーベッド」を完成させました。当初は、これをブラウンとゴールドに染め、一見するとベッドとは
分からない家具にしたいと考えておりましたが、あまりに存在感があるため、別の方法を検討しています。
調達係の九之坪(くのつぼ)は、使用人が住み込み、泊まり込みをさせていただくお部屋のうちひとつを、
この「ベビーベッド」のためにさせていただけないか、と申しております。階段を上がって、左手にある
「ホワイトとグリーンのお部屋」、いま存在する白い大人用のシングルベッドと入れ替えしたいとのこと。
いま、ピンクと木目のお色目にございますが、これをホワイトと、シルバーグレーにしては如何でしょう。
進捗は随時、呟きとお便りにてご報告いたします。なお乳幼児のご帰宅は、数に入れない方針で参ります。
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お嬢様、旦那様は、幼少から聡明でいらっしゃいますし、よく気付かれます。その察しのよさにより、今の
お立場や関係性を構築なさったと存じますが、ときに豊かすぎる感性は足枷になります。昨年から今年に
かけて、大きな出来事が続いておりますけれども、ここに「流れ」や「意味」を見出さないよう願います。
いま主がするべきでない3つ。ふたつ目は「出来事に意味を与えること」です。天災は365ぶんの1で
発生するものですし、トラブルやアクシデントは、それぞれ別の事情や背景があると考えるのが自然です。
昔から申し上げておりますように「出来事」は、ただの事実。必要以上の意味を見出しては、なりません。
そして、これはお伝えするのが早すぎるかもしれませんが、お許しください。悲しい出来事、日常を失う
つらいことがあったとき、ひとは夢から醒めます。当然でございますね。生きるか死ぬかの方が大事です。
夢を見ている場合ではない。しかし、夢を手放したり、諦めたりなさる必要まではないと、申し上げます。
いま主がするべきでない3つ。みっつ目は「絶望すること」です。夢は幸せ、望みとも言い換えられます。
簡単にいえば、お嬢様、旦那様にとって良いこと。しんどい出来事があったときに、かつて描かれた素敵な
未来を、暮らしを諦めないでください。遠回りなさっても、かならず叶えられますから、ご安心ください。
ですから、私たち執事の館・実行委員会は、いつもどおり存在し、いつもどおりに振る舞います。今日も
「名古屋の本宅」は使用人がお仕えしました。きっと1月下旬には「お申し付けの品」を予定通りします。
お気持ちに余裕あれば、お嬢様、旦那様はしたいようになさってください。休まれても遊ばれても結構です。
おさらいをしましょう。「他人と不幸を比べること」で、我慢しない。「出来事に意味を与えること」で、
心配しない。「絶望すること」で、終わらせない。ただし、弱さを表現されても、泣かれても大丈夫です。
このお便りに返信ください。松原が絶対に拝読します。あなたの心の支えになれるなら、光栄なことです。
たくさんの人が悲しんだとき。私たち使用人は、ひとりを励ますところから始める。名古屋の執務室にて。
執事の館・実行委員会
広報係/松原(まつばら)
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私たち執事の館・実行委員会は、おおむね水曜日と、土曜日の夜に、お便りをしてご報告を差し上げます。
こちらをご覧になってのご感想や、ご意見などは Twitter と、このメールへの返信にて承っております。
(文面は、かならず拝読いたします。ただし、お返事はお約束できかねますことだけ、お許しください。)
2023年の5月に「名古屋の本宅」を叶え、お嬢様、旦那様のお帰りをお待ちしております。ご予告は月1度。
これまでの流れは、過去のお便りに綴っていますが、1,100 以上ございますので、何とぞご了承ください。
https://www.butlers-house.net/blog/entries
もし「主の目録」を所有なさると、とくべつなお便りのほか、ご予告、お申し付けの先回りが実現します。
https://www.butlers-house.net/product?product_id=3887