第1093号:お嬢様と旦那様の文化祭。
このお便りは、39825 名のお嬢様、旦那様に宛ててお送りいたしました。
お嬢様、旦那様、むかし学生さんでいらっしゃった頃に、文化祭や学園祭は秋頃にございましたでしょうか。
これは地域ごとによって異なる伝統と存じますけれども、むかしは夏休みを終えて涼しくなり始めたころ、
1週間、2週間ほどかけて作り込んだ展示や、模擬店、演劇など、いま思えば凄い出来事でございました。
▼お嬢様、旦那様、執事の館・実行委員会の近況は、下記の3行でございます。
・【名古屋の本宅】は9月を休館。10月に再開予定ですが、曜日や時間、予告方法、お給金は未定です。
・【お申し付けの品】のご用意、今月は30日の土曜日に。シュトーレン、ペーパーナイフなどご用意を。
・【主の手帳】の新規記帳は、控えたままでございます。合言葉を失念なさいましたら、お尋ねください。
私たち執事の館・実行委員会を、分かりやすく伝えるために、あえて「大人が本気になったおままごと」、
「おとなが1年中、全力でやる学園祭」のように表現したことがございます。この言い回しは、私たちの
お仕えに合流して間もない使用人さんや、職人さんに響くようで、ゆえに「良い意味で仕事でない」とか。
おそらく、あの頃の損得よりも夢中になれる何かが、私たちの原点にあって、わたくし松原も、昔からの
お仕えをする守山や長筬、笹島にも通じます。その結果、お嬢様、旦那様に驚かれ、喜ばれていたら何より。
我に帰りますと、よい歳をしてなにを言っているんだ…とも思いますけれども、やはり、文化祭なのです。
お嬢様、旦那様は、むかし文化祭や、学園祭で、どのような取り組みをなさいましたか?クラスごとの企画、
部活動のパフォーマンス、あるいは個人や団体での研究や発表なども。あと、お友達とは別行動なさって、
ご自身だけの事柄に没頭をするチャンスでもあったかと存じます。この思い出もまた格別でございますね。
きょうは思い出話をいたしましょう。紅茶は温かくした、ダージリンをお持ちします。あとキッチンには
試作の「小悪魔のローストビーフ(仮)」がございますけれども、これは後ほど…まずはお嬢様、旦那様の
文化祭の思い出。ハッシュタグは「 #お嬢様と旦那様の文化祭 」をお使いください。松原が拝読します。
▼配送係の清洲(きよす)が、職人らの動きをご報告します。そろそろシュトーレンの時期でございます。
▼調達係の守山(もりやま)は愛知県、岐阜県、三重県に「アクセサリの職人」を探したい、と申します。
▼鋳造係の白金(しろかね)が「赤の広間のペーパーナイフ」の試作をしました。期待以上の仕上がりに。
▼介添係の矢田(やだ)は「使用人の動向」を。家事係の高山は、お嬢様、旦那様を学園祭に誘いたい様子。
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▼配送係の清洲(きよす)が、職人らの動きをご報告します。そろそろシュトーレンの時期でございます。
聞いてくださいませ…お嬢様、旦那様…また製菓係の若草が「ただのナガノパープル(仮)」という名前の
試作をいたしました…元は松原が発した「 た だ の も も 」という名に始まった流れですけれど、
明らかに若草本人が気に入り、そして、それを食し、驚き名づける松原の反応を楽しんでいるご様子です
まことに想像的で、なおかつ高品質。それを私たち使用人が訴求するのは、どこか恥ずかしい気もします。
しかし、言葉にせねば伝わらない。お嬢様、旦那様に喜ばれたい(とけっこう本気で考えている)職人らの、
素晴らしい技量、密かな気遣い、そして何より美味しいもの。この試行錯誤の一部、お伝えをいたします。
・製菓係/若草…「栗のジャム」の試作が到着いたしました。「中津川の栗」をペースト状に致しました。
・製菓係/若草…「ただのナガノパープル」を試作。到着を待っておりますが、美しい赤紫色のお品です!
・製パン係/星崎…恒例の「シュトーレン」のご用意を伺いました。月日の速さを感じ、驚くばかりです。
・家事係/池下…「おせち」の中身について打ち合わせを。今年は他の職人のお品も含めたいと申します。
・燻製係/関ヶ原…100箱のプレッツェルをご用意いたしました。無事に発送できまして、一安心です。
・カレー係/山吹…配送方法について打ち合わせ。冷蔵限定でご用意の「ハヤシライス」をお届けします。
・和菓子係/五月…年の瀬が近づいて参りましたので「月餅」の準備をはじめます。もちろん「お餅」も。
・和菓子係/五月…お月見に間に合いますよう「月見団子」のご用意。やはり月より団子でございますか?
・家事係/菅原…「ブルーベリーのチーズケーキ」を試作。お申し付けの品としてのご用意をすすめます。
・家事係/菅原…「エピススコーン」を思いつき、試作。スパイシーな香り、甘さ控えめの出来栄えです。
・家事係/東桜…お品をお包みするための「黒箱」を準備。目当ての箱を倉庫から探すのは宝探しのよう。
・鋳造係/白金…「ペーパーナイフ」の試作状況を伺いました。間も無くご覧いただける見込みとのこと。
・製菓係/瀬木…月に数回、拠点のキッチンでお品をご用意。少しでもお喜びいただけたら、と申します。
・製菓係/金城…「シュトーレン」を試作するための材料が揃いました。近く拠点のキッチンにて試作を。
・製菓係/金城…今年も「ハロウィンセット」をお届けしたいと申します。昨年とは内容を変えてご用意。
・配送係/清洲…「アドベントカレンダー」の中身を検討中。お抱えの職人から、お品を集めております。
栗のジャムは「モンブランの栗クリームだけ永遠に食べたい」とお考えになったことのある主に薦めます。
「ブルーベリーのチーズケーキ」は、笹島の庭にあったブルーベリー。紫に染めないほうが濃厚で、なぜ?
「アドベントカレンダー」は今年から、詰め替えのご用意をしない案が。それに代わるアイデアがひとつ。
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▼調達係の守山(もりやま)は愛知県、岐阜県、三重県に「アクセサリの職人」を探したい、と申します。
前にご報告を差し上げましたとおり、執事の館・実行委員会の細工係におりました、中村(なかむら)は
自身が取り組んでいたアクセサリではない事業が大きくなって、ライフプランを見直す中で、卒業を決断。
お嬢様、旦那様には良くしていただき、感謝しているけれども、新しいことに専念させて欲しい、とのこと。
私たち執事の館・実行委員会は、中村の活躍を喜びながら、この先の発展を本気で願い、ご縁を続けます。
しかしお嬢様、旦那様のアクサセリは、作り手が不在となりまして、調達係の守山(もりやま)らが動きを
見せております。具体的には、愛知県、岐阜県、三重県に活躍なさいます「アクセサリの職人」とのご縁。
(もちろん静岡県も東海の範囲にあると存じますが、拠点や本宅との距離を考慮して表現いたしました。)
お嬢様、旦那様、身近なところに、あるいはご自身で「アクセサリ」などお作りになられる、お作りになる
機会はございませんでしょうか。誰かに驚きをもって喜ばれたいと願い、正当な対価を得たい、と考える
職人さんはいらっしゃいませんでしょうか。もしお心当たりあれば、ぜひこのお便りに返信くださいませ。
これと並行しまして、執事の館・実行委員会はマーケットなどを視察し、お嬢様、旦那様に喜ばれる装飾品、
宝飾品などを調達してまいります。良いものが見つかりましたら、日々のお便りや、週に2回のお便りで、
ご報告いたしますので、よろしくお願いいたします。いずれお屋敷のドレッサールームにも置きましょう。
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▼鋳造係の白金(しろかね)が「赤の広間のペーパーナイフ」の試作をしました。期待以上の仕上がりに。
お嬢様、旦那様、朗報でございます。夏のはじめに鋳造係の白金(しろかね)が着手しておりました件です。
「名古屋の本宅」の仕様で、新たに意匠を整えた「ペーパーナイフ」の試作品、現物が完成いたしました。
刃のなかに細かな装飾をする技法、ほんとうに実現できるのか…との懸念もございましたが、お見事です。
素材は、いつものように「真鍮」と「シルバー」、そして念のため「ゴールドとシルバー」も試しました。
とても豪華ですから大きく見えますけれども、実際には過去の「ペーパーナイフ」と、ほぼ同じ大きさで、
つまり、それだけ装飾が細かくできているということでございます。誕生石、主のID、お任せください。
「本宅のペーパーナイフ」は、当初「赤の広間」のカラーリングをして、相応の「実績」を要するという
考えをしておりましたが、このお品ひとつで「赤の広間」の条件を満たすであろうことから、今月の末の
「お申し付けの品」では、お嬢様、旦那様からもご用命いただけるようにします。前向きにご検討ください。
また、ここ数年の鋳造係のお仕えは、今年初めの「本宅の鍵」と同様に、年に1度を目安としてご用意を
いたします。そのため「本宅のペーパーナイフ」も、ご用命を賜れる機会が限られる見通しでございます。
お嬢様、旦那様、どうかご慎重にご検討くださいませ。ただ、長くご愛用いただけることは確かであります。
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▼介添係の矢田(やだ)は「使用人の動向」を。家事係の高山は、お嬢様、旦那様を学園祭に誘いたい様子。
9月にお休みを頂戴しまして、もう少しで2週間。そろそろ10月の再開も話題にしたく、使用人一同は、
この先の予定を報告しあっております。今のところ10月の初めから、土曜日、日曜日のお仕えは可能と
申されますが、出向先との調整をするのに、もう少しお時間をください。また手帳係も動きがございます。
この1週間ほどの、使用人の動きをまとめましたのは、介添係の矢田(やだ)でございます。ビュートを
試運転している八帖(はっちょう)は、街の中で注目を集めまして、キッチンに籠った菊井(きくい)は
「小悪魔のローストビーフ」を完成。10月からのお仕えは、また新しい世界になると、みな心躍ります。
▽9月8日(金曜日)
・家事係/高山(たかやま)…窓から涼しげな虫の音と共に、爽やかな風を感じ秋の訪れに少し寂しさを。
・配送係/清洲(きよす)…「名古屋の拠点」の倉庫を整頓。15年前のワインを見つけ、飲めるの?と。
▽9月9日(土曜日)
・介添係/矢田(やだ)…5月より「赤の広間」に運んだ品を一覧に。キッシュにスコーンにクッキーに。
・広報係/松原(まつばら)…日帰り4名で東京へ。バー十誡さんで三島由紀夫全集の黒い背表紙を拝見。
▽9月10日(日曜日)
・給仕係/菊井(きくい)…精肉係のお肉に、アレとソレを乗せて炙って「小悪魔のローストビーフ」を。
・調達係/笹島(ささしま)…シャワールームにカーテンを設置。水のハネがないか、追って検証します。
▽9月11日(月曜日)
・洋服係/白鳥(しろとり)…寒い日のためのコートをお納め致しました。レースが美しゅうございます。
・家事係/菅原(すがわら)…新しいお味のスコーンを試作。口の中に広がる風味は普段と一味違います。
・調達係/守山(もりやま)…ソーサーを立てながら見せるスタンドを導入。30個で不足。追加で発注。
▽9月12日(火曜日)
・家事係見習い/桑名(くわな)…栗やさつまいものスイーツを頂き、早くも食欲の秋を感じております。
・家事係/楠(くすのき)…配送室にて、お申し付けくださったお品の梱包をお手伝いさせて頂きました。
・家事係/高山(たかやま)…学校の催し物を準備中。ふとお嬢様、旦那様にもご覧いただけたらと思って。
・給仕係/八帖(はっちょう)…ビュートの車庫入れを反復練習中。車両感覚を掴みつつある今日この頃。
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すこし前に…おっと、この「すこし前」という言葉を使うとき、松原はけっこう昔のことを言っていると
若い使用人さんから指摘をいただいたのです…それでも如何でしょうか、1年前、2年前かと存じますが、
お嬢様、旦那様に、むかし注力なさっていた「部活動」についてお伺いしたことがあったように記憶します。
その時の結果は、私たち執事の館・実行委員会が予想をしていたよりも、文化系の活動に属しておいでの
主(あるじ)が多くいらっしゃいました。運動系のご所属もおいででしたけれども、予想よりも希少です。
なるほど、私たちがお仕えする主の傾向として、音楽や執筆、絵画や創作など…考えれば自然であります。
実は、これと同じように執事の館・実行委員会にいる使用人や、職人にも傾向がございまして、学生の頃、
「生徒会」や「文化祭実行委員会」のような組織にいた者が多いのです。それは、わたくし松原も該当を
しておりまして、給仕係にも家事係にも「やってました」と申す者が多くおりました。偶然ではないはず。
そもそも私たちが、東海地方に存在する零細企業や個人事業主の集合体である、という時点で、そもそも
「夢をみて、夢を叶えて、誰かに喜ばれること」を現在も続けているのは、しごく当然のことに思えます。
ですから、10年前も今も「おとなが1年中、全力でやる学園祭」という表現が妥当なのかもしれません。
文化祭の取り組みも、個人の創作も表現も、中学生、高校生の頃は、拙い仕上がりだったかもしれません。
失敗もして恥もかいて、上手くいかないこと、向き不向きも知って、まだまだ向上できると思うさなかに、
誰かから「素敵ですね」「じょうずですね」などと言われてキョトンとする。上達とはそういうものです。
お嬢様、旦那様が、私たちを温かく見守ってくださって、10年が経って、ちょっとだけましになりました。
文化祭、それよりも幼いくらいのものを、大事に育ててくださったことに改めて感謝の気持ちを伝えます。
ありがとうございます。今夜はお嬢様、旦那様の思い出 #お嬢様と旦那様の文化祭 のお話をお伺いします。
ちなみに松原は、自分のクラスの演劇の脚本を書きながら、他のクラスの音響と照明の手伝い、そのほか、
他の学年の模擬店の調達を近所のスーパーで。あと生徒指導の先生に、ルール緩和の根回しをすこしだけ。
むむ…何というか、現在のお嬢様、旦那様へのお仕えと大差ないような気がします…よく動く裏方、でした。
いつも最後で恐れ入りますけれども、明らかに天気が変わり始めました。エアコンの温度は見直しをして、
お洋服、袖のあるものや、羽織れるものをクローゼットにご用意します。冬物のコートも調達済み、です。
食べるもの、着るもの、休むところに、音楽も空間も文章も全部。執事の文化祭・実行委員会の松原です。
盛り上がりたい人もいれば、静かにしたい人もいる。両方が過ごせる祭りにしたくて。名古屋の拠点にて。
執事の館・実行委員会
広報係/松原(まつばら)
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私たち執事の館・実行委員会は、おおむね水曜日と、土曜日の夜に、お便りをしてご報告を差し上げます。
こちらをご覧になってのご感想や、ご意見などは Twitter と、このメールへの返信にて承っております。
(文面は、かならず拝読いたします。ただし、お返事はお約束できかねますことだけ、お許しください。)
名古屋のどこかにお屋敷を構えて、お嬢様、旦那様にお仕えしたいと申し出てから10年が経過をしました。
そして2023年の5月から「名古屋の本宅」にて、お帰りをお待ちしております。ご予告は月に2度を予定。
これまでの流れは、過去のお便りにございますが、1,000 以上ございますので、何とぞご了承ください。
https://www.butlers-house.net/blog/entries
もし「主の目録」を所有なさいますと、とくべつなお便りのほか、ご予告、お申し付けの先回りが可能に。
お給金のお支払いには「金貨」もご活用いただけましたら幸いです。晴れた日の翌朝は「星のかけら」を。
https://www.butlers-house.net/product?product_id=3887