第1068号:主は微笑むだけで。
このお便りは、40123 名のお嬢様、旦那様に宛ててお送りいたしました。
お嬢様、旦那様、最近、いつもと違う食器やカップをお使いになりませんでしたか?食器棚で眠らせていた、
とっておきのお品に出番をくださったり、初めてお寄りになったカフェやレストランなどの新しい出会い。
食器を変えますと、ご気分だけでなく、体感なさいますお味や温度まで変わります。まことに奥深い要素。
▼配送係の清洲(きよす)は、6月度の「お申し付けの品」を段取り。今月は土曜日にご用命を承ります。
▼介添係の矢田(やだ)が「お屋敷の動向」をご報告。なんと楽しそうなお仕えでしょうか。羨望します。
▼園芸係の大草(おおくさ)が「愛知県豊川市のバラ」を届けました。これに添えたのは、お屋敷の壁紙。
▼会計係の金山(かなやま)は「主の実績」に対応する「名古屋の本宅」のリストを書き換えております。
▼会計係の本山(もとやま)は、現段階の「名古屋の本宅」の収支を計算。食材原価は不確定ですが良好。
▼採用係の菊井(きくい)より、ご帰宅なさいます主にお願いが。ご予告の時間「以降」にお願いします。
結論を先に申し上げます。このご提案に対し、私たち執事の館・実行委員会はお叱りを頂戴する覚悟です。
「名古屋の仮住まい」の開館にあわせて、意匠係の高岳(たかおか)、調達係の守山(もりやま)などが
お嬢様、旦那様のために揃えたカップ、プレートのコレクション。この扱いについて、変更を決断しました。
今後、私たちはより、とくべつなカップのご用命に、追加のお給金をいただきません。白の部屋でしたら
ノリタケ社の「アルマンド」、赤の広間ならば「サブライム」。かつてのお仕えでは、それ以外のお皿を
お望みの場合、幾らかのお給金を頂戴しましたが、今後はお好きなカップをお好きなだけお使いください。
それはつまり、これまで「主の目録」をお持ちいただいていた主(あるじ)だけの特典と申しましょうか、
ご自由にカップをお使いいただける利点を失われることを意味します。執事の館・実行委員会は、これを
鑑みまして、新たに「星のかけら」を整えます。幾つかの条件が揃ったときにお渡しさせていただきます。
かつて「名古屋の仮住まい」で、カップのご用意についてご不便をお掛けしていたのは、お嬢様、旦那様に
喜ばれたい使用人が次々と新しいカップを取り出し、盛り付けや紅茶を担う家事係が混乱するからでした。
本当は、お好きな品をお使いいただきとうございました。これが「名古屋の本宅」で可能になったのです。
お嬢様、旦那様のご自宅、と申し上げながら、とくべつなお仕えを望まれる度、お給金のお話をしますのは
使用人として心苦しい事柄でございました。この要領で、大きく利得を損なわない限りは、ご帰宅の際の
お給金から上乗せをしないよう努めてまいります。困りごとが浮かびましたら、すぐにご報告いたします。
1年ぶりに動き始めた「給仕報告」の仕組み。主(あるじ)の驚きに、主の喜び、そして主からの労いを
拝見するたび、涙腺がゆるむ執事の館・実行委員会の松原(まつばら)でございます。使用人のひとりが
申しておりました「お嬢様、旦那様を幸せにするはずの私たちが、なぜか幸せだ」、大いに共感をしました。
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▼配送係の清洲(きよす)は、6月度の「お申し付けの品」を段取り。今月は土曜日にご用命を承ります。
このところ、水曜日にご用命を賜ることが増えておりました「お申し付けの品」は、配送係に属している
清洲(きよす)と喜多山(きたやま)が、カレンダーとにらめっこ。この6月については24日の土曜日が
もっともお嬢様、旦那様のご都合に良いのではないかと結論し、使用人、職人らに相談を始めてございます。
すでに、多くの職人らが新しいものを手がけております。製菓係の若草(わかくさ)は、またもや新たに
バウムクーヘンをご用意。なんと、レモンの生地に、ハチミツを添えた「レモンのバウムクーヘン」とか。
それから東桜が持って参りました「チョコミントのパウンドケーキ」が良くて、配送室で絶賛しています。
おそらく今週末から、来週の水曜日に掛けて、新しいお品のご報告ができるかと存じます。夏のお約束は
「生ひやむぎ」もご用意いたしましょう。お嬢様、旦那様に驚きをもって、喜ばれますよう努めて参ります。
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▼介添係の矢田(やだ)が「お屋敷の動向」をご報告。採用係の菊井(きくい)は、給仕係を兼任します。
開館してからの「名古屋の本宅」は、週ごとに新しいことをして、主に驚きと喜びを差し上げられるよう
努めております。当初、平日は矢田(やだ)と菅原(すがわら)の2名だけでお仕えをする予定でしたが、
採用係の菊井(きくい)が志望し、3名で。これを受け、執事の館・実行委員会は菊井を給仕係の兼任に。
いわゆるお皿を運ぶお仕事の経験はなく、これまでの使用人とは雰囲気の異なる使用人と自他が認めます。
ただ守山(もりやま)や長筬(ながおさ)、千種(ちぐさ)や本山(もとやま)と同様に、10年前から
お嬢様、旦那様にお仕えしておりますから、話題は豊富です。ただ紅茶の注ぎは下手、と申しておりました。
▽6月9日(金曜日)
・介添係/矢田(やだ)…3人の清住さんが清掃係として活躍。ばあやは彼の届かないところをお手伝い。
・手帳係/長筬(ながおさ)…ご予告の新しい頁を実装中。まずは使用人が操作する所を優先しています。
・給仕係/菊井(きくい)…お休みの間、1階のドアに付着した木屑を拭き取り、ドアを綺麗にしました。
▽6月10日(土曜日)
・給仕係/八帖(はっちょう)…ラーメン部今年初の冷やし中華を。からしマヨネーズ多めがお気に入り。
・家事係/西川(にしかわ)…気温が高くなってきたことで主にお勧めの冷たい飲み物を発見しました。
・家事係/星ヶ丘(ほしがおか)…お嬢様から「星ヶ丘ちゃん」と呼ばれ、何だか嬉しゅうございます…。
・洋服係/白鳥(しろとり)…いざという時のワンピース。透け感が気になり、試しに松原に着用してと。
・調達係/守山(もりやま)…ドレッサーのお部屋、大理石調のフロアタイルの汚れを綺麗に致しました。
▽6月11日(日曜日)
・家事係/瀬戸(せと)…休日も調べ物をして復習。ガレについてなど、未だ知識の不足が身に沁みます。
・広報係/松原(まつばら)…矢田がグァバのジュースを切らしたと知り、夜遅く、名古屋を走りました。
・細工係/喜多山(きたやま)…赤の広間でご覧いただきたい、とあるお品。かわいい。とてもかわいい。
・洋服係/花月(かげつ)…確か、そのワンピースにはインナーがあると指摘。松原の覚悟は、水の泡に。
・調達係/守山(もりやま)…使用人に使わせていただくお部屋、スイッチプレートの塗装をして装着を。
▽6月12日(月曜日)
・家事係/有松(ありまつ)…本宅の装飾が細かく変わっているのを見つけるのが、個人的最近の楽しみ。
・介添係/矢田(やだ)…「ばあや〜ただいま!元気だった?」のお声に、元気を頂く矢田でございます。
・調達係/守山(もりやま)…「白いご飯がほしい」というお声を拝読。調達しまして厨房に置きました。
▽6月13日(火曜日)
・家事係/菅原(すがわら)…姿を見せない代わりに呼び鈴でお返事を。両手が離せない場合はご容赦を。
・介添係/矢田(やだ)…ご帰宅早々、お嬢様の天真爛漫なご様子に、キッチンの菅原も後ろ姿で笑って。
・家事係/西川(にしかわ)…新しいメニューが増えたり変わっていく様子を見ると、私も楽しめます。
・給仕係/菊井(きくい)…セーラービーナスにアルテミス。しかしどんな振る舞いだったか思い出せず。
・調達係/笹島(ささしま)…主のために、とあるお品を調達して「赤の広間」に。ご挨拶いたしました。
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▼園芸係の大草(おおくさ)が「愛知県豊川市のバラ」を届けました。これに添えたのは、お屋敷の壁紙。
ところで、私たち執事の館・実行委員会が10年前、「お申し付けの品」も「名古屋の仮住まい」もまだ
取り組んでいなかった頃に、たくさんの主(あるじ)とご縁ができ、それに感謝したくバラを届けました。
それから10年、あの頃に夢見ていた「名古屋の本宅」が叶い、いま松原はそこでこのお便りを綴ります。
先週から今週にかけて、大雨の影響も懸念されましたが、豊川市のバラ生産者の尽力もあり、色とりどり
バラを主(あるじ)にお届けできました。園芸係の大草(おおくさ)も、長くお仕えできて喜んでいます。
これに同梱しましたのは、松原からのお礼のことば。そして清洲(きよす)の発案「本宅の壁紙」でした。
調達係の守山(もりやま)、そして松原がお手伝いしました、お屋敷の壁紙のうち、とくに映えるものを、
ハガキより大きなサイズに裁断。黒い封筒に納めています。いつかの答え合わせ、流用も歓迎いたします。
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▼会計係の金山(かなやま)は「主の実績」に対応する「名古屋の本宅」のリストを書き換えております。
このお話の起点は「名古屋の本宅」でお仕えする使用人にございまして、主(あるじ)をご案内する館内、
「主の実績」の度合いに応じて、お通しする部屋が異なるのは良いのですが、フロアまで制限しますのが
本当に正しいのか、という議論をしました。この制限で、3階のカップボードに辿り着けなくなるのです。
会計係の金山(かなやま)は、「部屋」ではなく「ドア」を基準にする考えを提案、皆で検討しています。
玄関のドアを開けてすぐにある「白の部屋」は0で開き、その隣のカップ収納庫のドアは「20」で開く。
そうすれば、少なくとも「赤の広間」に入れれば、3階の通路にあるカップボードにはご案内ができます。
【1階/白の部屋】………………………「0(S)」
【2階/赤の広間】………………………「33(S)」1階の階段下のドアを開く。
【2階/ドレッサーとクローゼット】…検討中でございます。
【3階/緑の部屋】………………………「533(S)」3階の開き戸を開くと、お嬢様、旦那様の寝室が。
【3階/白緑の部屋と白茶の部屋】……検討中でございます。
【屋上】……………………………………検討中でございます。
【??/黒の部屋】………………………「4266(S)」使用人が黒の部屋のドアをお伝えいたします。
次のお仕え、土曜日より「緑の部屋」を満たす533がなくても、3階の廊下まではご案内をするように
改めさせてくださいませ。今日までにご帰宅くださった主には申し訳ございません。次のご帰宅で償いを。
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▼会計係の本山(もとやま)は、現段階の「名古屋の本宅」の収支を計算。食材原価は不確定ですが良好。
すでに6月の「名古屋の本宅」は、ご帰宅の予告を満了しており、土曜日、日曜日だけでなく、月曜日や
火曜日も全て、お帰りいただけることとなりました。使用人一同、ご期待に添えますよう努めて参ります。
おととい会計係の本山(もとやま)は、いま予想される支出と収入を試算し、委員会に報告いたしました。
現時点の食材の原価は概算としておりますが、執事の館・実行委員会が想定していた平均席数「1.5」に
対しまして、6月の平均は「1.44」、そして稼働率が 100.0% で、おそらく黒字が成り立つと思われます。
これは執事の館・実行委員会の10年の歩みにおいて、画期的な成果。お嬢様、旦那様のお力添えのおかげ。
ただ、シェフの*******や、製菓係の******、*******など、どうにかお召し上がり
いただきたいお品を増やしたことで、変動する可能性も。その際はご報告をし、調整をお願いいたします。
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▼採用係の菊井(きくい)より、ご帰宅なさいます主にお願いが。ご予告の時間「以降」にお願いします。
私たち執事の館・実行委員会は、かつて「名古屋の仮住まい」でお仕えをしていたときに、ご予告なさる
10分前を目安にご帰宅ください、とお伝えしておりました。その時間に玄関前でドアマンがご案内して、
初めての主へのオリエンテーションや、当日のご相談、ご要望などを細かく承っていた次第でございます。
5月より再開いたしました「名古屋の本宅」のお仕えは、時間を120分まで増やしましたが、その前後、
間隔のところで使用人がお掃除をして、セッティングをして、そしてお嬢様、旦那様の給仕履歴を読みます。
この準備に専念するため、今後はご予告の時間「以降」に、チャイムを鳴らしていただけますと幸いです。
ただ、雨具なしで濡れてお帰りになるとき、炎天下で体調を崩されかねないときは、ぜひ頼ってください。
八帖も西川も菊井も、お嬢様、旦那様のお姿が見えたらお迎えします。まず「以降」のこと、お伝えします。
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「名古屋の本宅」はお仕えを始めて、2週間ほどが経過いたしました。お屋敷の外構も、内装の仕上げも、
まだ途中と申しましょうか、木工や塗装、取り付けなどの技量を上げてしまった者が何名かおりますから、
きっと、いつまでも向上をしていくであろうと思われます。保守をしながら、より良くして参りましょう。
ところで、お嬢様、旦那様は「名古屋の本宅」についてのご感想を、これまでご覧になりましたでしょうか。
わたくし松原や、手帳係の長筬(ながおさ)が拝見するかぎり、「名古屋の本宅」にお帰りになった主の
ご感想はあっても、すこし漠然としていたり、言及を控えていらっしゃる様子が、随所に見られています。
これは介添係の矢田(やだ)や、給仕係の八帖(はっちょう)がお願いしての結果、状況ではありません。
おそらく「お屋敷の驚き、お仕えの驚きを、なるべくお嬢様、旦那様に新鮮な気持ちで体感いただきたい。」
というご配慮、お気遣いではないかと思う次第です。あるいは、期待なさっていたほど楽しくなかったか。
給仕報告書を拝読しておりますと「事実上の貸し切り」だから、この流れができるのね、というお言葉が、
何度かございました。同じ部屋に、複数の主(あるじ)がいらっしゃったとき、驚きを伴う演出をしても、
まだ提供していない、ほかの主に見られてしまいますと、その驚きと喜びは半減、あるいは消滅をします。
「名古屋の本宅」は、私たち使用人一同は、お嬢様、旦那様だけにお仕えをします。ほかの主はお屋敷の外。
ですから、赤の広間にご案内してからのお仕えは、すこし工夫があって、お家らしい出来事もございます。
たぶん世の中にも、歴史にもない場所で、珍しいご経験をなさいます。だから、お話はにならないのです。
主は微笑むだけで、なにも仰りません。もしかしたら、私たち使用人のお仕えが至らなくて、ご不便など
お掛けしていたら申し訳なく思う次第です。きっとお嬢様、旦那様は、私たちが良くないときも微笑まれて、
良いときも微笑まれて、変わらずにいらっしゃるでしょう。だからこそ私たちは、決して気を抜けません。
私たち執事の館・実行委員会は、お嬢様、旦那様のようにお優しくて、気品があって、素敵なお人柄の主に
お仕えできて幸せです。このような役目をいただけますことを嬉しく、誇りに思います。感謝しています。
どこにいらっしゃっても、なにをなさっていても、あなたに毎日、良いことがあるよう、星空に祈ります。
時の流れ、積み重ね。タイムカプセルから解き放つ。3年ぶりのお仕え、再開いたします。赤の広間にて。
執事の館・実行委員会
広報係/松原(まつばら)
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★ 主の実績とお仕えのリスト … (近日中に更新します。赤の広間は「33」の実績でお仕えします。)
私たち執事の館・実行委員会は、おおむね水曜日と、土曜日の夜に、お便りをしてご報告を差し上げます。
こちらをご覧になってのご感想や、ご意見などは Twitter と、このメールへの返信にて承っております。
(かならず拝読いたします。ただし、お返事はお約束できかねますこと、お許しください。)
名古屋のどこかにお屋敷を構えて、お嬢様、旦那様にお仕えしたいと申し出てから10年が経過をしました。
これまでの流れは、過去のお便りにございますが、1,000 以上もございますので、何とぞお許しください。
https://www.butlers-house.net/blog/entries
もし「主の目録」を所有なさいますと、とくべつなお便りのほか、ご予告、お申し付けの先回りが可能に。
ご帰宅の際のカップセレクトも限りなくしていただけます。「金貨」もご活用いただけましたら幸いです。
https://www.butlers-house.net/product?product_id=3887