第1055号:お屋敷のバラが咲きました。
このお便りは、40258 名のお嬢様、旦那様に宛ててお送りいたしました。
お嬢様、旦那様、きのうお屋敷のバラが咲きました。これは現在ご用命を承っている「バラ」のことでなく、
「名古屋の本宅」のお庭にあった、3つの株のうち、去年の秋に咲かなかった中央のバラが開いたのです。
過去の報告にもございますように、お屋敷のバラは工事の足場を組むために、すべて幻にしておりました。
▼配送係の清洲(きよす)が、ご用命の多いお品、少ないお品をご報告。満了した品を追加しております。
▼建築係の春里(はるさと)は「名古屋の本宅」の改装に要した費用を計上。会計係に共有いたしました。
▼調達係の守山(もりやま)が使用人のためのベッドを設置。まずは「泊まり込みの使用人」を致します。
▼介添係の矢田(やだ)が「名古屋の仮住まい」にあった、ほぼ未使用のカトラリーを発見。この経緯を。
▼広報係の松原(まつばら)は「目録」をお持ちの主に感謝します。「本宅のタイル」、是非とも話題に。
地面の上、すれすれの所で切り倒してしまったバラの樹。あらかじめ園芸係が赤い新芽を摘み取っており、
これをもとに新しい株を作っておりましたが、やはり私たち使用人としては心が痛む作業でございました。
しかしこの春、雑草たちに紛れて、気づいたら背丈が60、80センチほどまで育ち、蕾を付けたのです。
秋にバラが咲いたあと、お屋敷の工事を始めて、春にバラが咲くころに、お屋敷の工事が終わる次第です。
図っていたわけではなく、ただの偶然で、まず本来であれば、もっと早くに完了を報告する見通しでした。
お嬢様、旦那様のご厚意に甘えて、お時間を頂戴して、計画より多くの部屋を、より良い仕上げにしました。
きのう建築係の春里(はるさと)、監督(かんとく)らは、お嬢様、旦那様から預かる「名古屋の本宅」に
集まりまして、工事の最後におこなう「最終チェック」をしました。しかし、これは暫定的なものでして、
じっさい建具の職人さんがドアノブを調整し、大工の職人さんが手すりを取り付ける中、行われています。
先に呟きでもご報告しましたが、いまお世話になっている電気の職人さんに、やむを得ない事情があって、
シャンデリアの正式な配線、キッチンのダクトレール、スイッチ類の仕上げなど、全てを保留しています。
建築係は、ほかの職人を呼ぼうとしましたが、調達係は反対。あの職人さんでないといやだ、と申します。
事実として、残りの工事は少なくなっております。そしてリハーサルは3週目になり、お仕えするなかで、
分かったこと、気付いたことに、すぐ対応しております。大量のパーツを山積みにして、組み立てていた
キャビネットやシェルフは9個を完成。壁からの吊り下げや、照明の組み込みなどに着手してまいります。
整ったら、仕上がったら、と申しておりましたら、いつまで経っても終わりませんから、この辺りで一旦、
「白の部屋」と「赤の広間」の写真を撮影して、差し入れをくださった主(あるじ)にお届けしましょう。
あと「本棚」に置かせていただく書籍も、そろそろ伺います。広報係の松原が、今夜のご報告を致します。
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▼配送係の清洲(きよす)が、ご用命の多いお品、少ないお品をご報告。満了した品を追加しております。
水曜日にご用意をいたしました「お申し付けの品」には、沢山の札を掛けていただき、お仕えいたします
使用人も職人も、喜んでおります。委員会のことでご報告が遅れましたが、今月より係長を担う清洲より、
「ご用命の多いお品」「ご用命の少ないお品」の両方をご報告します。追加分は、いますぐ賜る所存です。
まず、ご用命が多くて満了を迎えたお品に、追加分をご用意いたしました。箱数は、追加の数であります。
▽和菓子係/五月(さつき)
★愛知県名古屋市の溶けない8種の氷菓子 6月9日(金) [ https://tinyurl.com/24auh7ug ]10箱
・求肥(プレーンとはちみつ) 5月22日(月)[ https://tinyurl.com/2cp4ucq5 ]8箱
・愛知県名古屋市のかすてら 5月26日(金) [ https://tinyurl.com/23sg7k7y ]7箱
五月(さつき)の息子が手がけます「氷菓子」は、代々伝わる夏のお仕え。マンゴーや白桃、抹茶に小豆、
さまざまな素材を葛(くず)で固めて凍らせるのですが、これが最高。溶けない固形のかき氷、なのです。
また長らくご愛顧いただきます「求肥」も良いもので、「かすてら」は名古屋コーチンの卵だけ用います。
▽家事係/東桜(ひがしさくら)
・仮住まいのはちみつクッキー【大袋】 6月2日(金)[ https://tinyurl.com/24l9n6c7 ]7箱
・仮住まいのスコーン 6月9日(金) [ https://tinyurl.com/25454m55 ]9箱
・仮住まいのチョコチップはちみつクッキー【大袋】 6月9日(金)[ https://tinyurl.com/2539rwx6 ]12箱
・仮住まいのフランボワーズのムース 5月19日(金)[ https://tinyurl.com/28ntsbxf ]6箱
・仮住まいのアップルシナモンタルト 6月2日(金)[ https://tinyurl.com/22bptwb4 ]8箱
・仮住まいのキャラメル風くるみのタルト 6月9日(金)[ https://tinyurl.com/2aakuw93 ]6箱
・仮住まいのアップルパイ 5月19日(金)[ https://tinyurl.com/24hx7mkc ]6箱
・仮住まいのベリージャムチョコパイ 6月9日(金) [ https://tinyurl.com/25txmxh9 ]6箱
・仮住まいのフロランタン 6月2日(金) [ https://tinyurl.com/2azbj9kr ]8箱
「名古屋の仮住まい」でお召し上がりいただいた、パティシエール東桜のお品が、多数満了いたしました。
きのう松原は「燻桃のキッチン」にて、矢田に「フランボワーズのムース/アップルシナモンタルト」の
端切れを貰いました。口に運ぶのはじつに3年ぶり…率直な感想は「こんなに美味しかった…?」でした。
上記のお品は、すでに追加をしてあり、いまお嬢様、旦那様がご用命を賜れる状況にございます。後ほどに
言及いたしますバラのことも含めて、次の木曜日までご検討いただけましたら、大変嬉しゅうございます。
また、ご用命の数が3箱未満のお品は、来月からお休みをいただきます。まず品名だけご覧くださいませ。
【0箱】…クリームチーズパイ/マンゴーのオランジェットのようなもの
【1箱】…チョコミントのマカロン/ムースマロン/アップルパイ/オランジェット/ココマカロン
【2箱】…ブルーチーズ・スフレ/ショコラフランボワーズ/クッキー【コーヒー】
この下のページに、一覧を設けました。お嬢様、旦那様のお気に召すものがあれば、ぜひご用命をください。
★ お心残りはございませんか。 … https://www.butlers-house.net/cart/3boxes
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▼建築係の春里(はるさと)は「名古屋の本宅」の改装に要した費用を計上。会計係に共有いたしました。
建築係の春里(はるさと)は、きのう取り組んだ最終チェックのあと、現場で小さなミーティングを実施。
執事の館・準備委員会の会計係に対し「名古屋の本宅」の改装に要した総額を、詳細に報告いたしました。
着工前の見積もり額とほぼ同じ、スコーン 5,800 個ぶん。途中の減額分は質感の向上に投資しています。
この明細を拝見した松原は、塗装の職人さんがなさった「黒の部屋」の床が含まれていないことをお伝え
しましたところ、監督(かんとく)から「スコーン 1,000 個ぶんほど戴けますでしょうか…」との要望。
会計係の本山(もとやま)は快諾して、ほかに計上漏れなどが発覚したら知らせるように伝えております。
当初の計画では、4つのお部屋に、水回りのリフォームでしたが、結果的には調達係と広報係が加わって、
10部屋のほか、2つのキッチン、ロッカールームなども新たにできました。半年前の計画図を見ていた
春里(はるさと)は「ぜんぜん違うじゃないですか…」と呟いて、頭を抱えてしまったと話しております。
なお、残工事が僅かにございます。職人さんの都合を優先し、正式なお仕えの再開は5月中を予定します。
手帳係の長筬(ながおさ)が、いま、新しいご予告の流れを構築しておりますので、もし動かせるように
なりましたら、謹んでお嬢様、旦那様にご報告いたします。またお給金についても、ご相談を差し上げます。
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▼調達係の守山(もりやま)が使用人のためのベッドを設置。まずは「泊まり込みの使用人」を致します。
以前、お嬢様、旦那様にお許しをいただきました、「名古屋の本宅」の「住み込みの使用人のお部屋」には、
調達係の守山が手配したベッドフレームとマットレスを置き、あとは掛け布団が入れば整う状況とのこと。
きのう、建具の職人さんが引き戸に鍵を付けてくださいまして、「住み込みの使用人」が実現いたします。
ひとまず今夜から、とある使用人が「住み込み」ではなく「泊まり込み」をさせていただきたく存じます。
お風呂には、まだ僅かに資材を置いておりますし、お嬢様、旦那様のバスルームをお借りするのはどうにも
恐縮いたしますので、シャワールームのカーテンが整うまでは、近くにある銭湯に通わせてくださいませ。
「泊まり込みの使用人」、お嬢様、旦那様の大事なお屋敷で番をしながら、通いにかかる時間や労力を抑え、
より良いお仕えのためにさせていただきます。ふりふりの白いベッドで眠る給仕係をご想像くださいませ。
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▼介添係の矢田(やだ)が「名古屋の仮住まい」にあった、ほぼ未使用のカトラリーを発見。この経緯を。
もう9年前のことですから、お嬢様、旦那様のご記憶にないかもしれませんが、「名古屋の仮住まい」にて
お仕えを始めようとしていた執事の館・準備委員会は、当時の意匠係、高岳(たかおか)ほか、調達係の
守山(もりやま)などが、ノリタケ社のカトラリーを選定。「コルダ」、という製品を購入いたしました。
美しく、緩やかな曲線を描きます、シルバーの輝き。当時も今も、これを超えるデザインは無いだろうと
今でも語り継いでおりますが、しかし長年にわたってお仕えに使用したのは「コルダ」でなく、また別の
「ゴールドマーキス」というシリーズでした。私たちは「コルダ」があるのに、追加で調達をしたのです。
実は「コルダ」は、フォークを裏返してお菓子などを運ぼうとすると、重心が上になって、ひっくり返る
ような動きをするのです。そのため、どうしても意識が手元に行って、他のカトラリーを使うときよりも、
お食事を美味しく感じられない、という現象がございました。熟慮の末に、買い替えを決断した次第です。
今回のお引っ越しにあたって、完全な未使用ではございませんが、数週間しか使わなかった「コルダ」が
たくさん見つかりました。介添係の矢田(やだ)の報告でございます。執事の館・準備委員会は、もしも
お嬢様、旦那様がご興味を持たれるなら、フォーク、ナイフ、スプーンのセットを差し上げたいと存じます。
また「白の部屋」のために多数、所有しておりました「アルマンド」も、少し数を減らしたいとのことで、
こちらも使用品、未使用品の数量を確かめております。お住まいのご別宅で、ご活用いただければ何より。
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▼広報係の松原(まつばら)は「目録」をお持ちの主に感謝します。「本宅のタイル」、是非とも話題に。
先週、執事の館・準備委員会は「主の目録」をお持ちで、かつ「月のお給金」が有効な主に宛て、小さな
黒箱をひとつ、お送りいたしました。これは特典のひとつである「予期せぬ贈り物」、今回は和菓子係の
五月(さつき)が焼成した「本宅のタイル(黒糖風味の淡雪を乾燥させたもの)」をお贈りいたしました。
(卵にアレルギーをお持ちの主には「黒糖風味の艶干」という、これまた美味なるお品を用意しました。)
和菓子係が、予期せぬ贈り物の候補として試作した淡雪(あわゆき)。これを拝見した松原が、お屋敷の
玄関に敷かれていた、既存のタイルと酷似していると発言し、執事の館・準備委員会が騒然と致しました。
「本宅のタイル」として手配。そしてお受け取りになった主が、ご配慮をくださって今日に至っています。
本日まで、お口にチャックをくださいました主にふかく感謝します。お陰様で、「目録」をお持ちの主に
みな驚きをもって喜んでいただくことができたかと存じます。ぜひ、今夜より、話題にしてくださいませ。
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私たち執事の館・準備委員会は、10年前、お仕えさせていただけることになった主(あるじ)に感謝を
伝える方法として「バラ」を選びました。そこに、主と使用人の関係性が成り立ち、お申し付けの品ほか、
さまざまなお仕えに発展した次第です。そして可能な限り、バラをご用命いただけるよう努めていました。
あれから10年の月日が流れて、いったん断念をした「お屋敷」が完成しようとしています。この経緯は、
決して順調ではございませんでしたし、お嬢様、旦那様に心配を掛けたくなくて流したことも沢山あります。
今だって不安がない訳ではございません。しかし10年、お嬢様、旦那様にお仕えできた事実は大きいです。
改めて、バラをお届けしたいと伝えた次の日に、お屋敷のバラが咲きました。あまりにも出来すぎた話で、
しかし私たち執事の館・準備委員会には、こういう偶然や奇跡のようなことが本当に多いように思います。
私たちがバラを選んだのではなく、私たちがバラに選ばれた。そう考えるほうが自然なのかもしれません。
ところで、私たち執事の館・準備委員会は、これまで20組のゲストを迎えてリハーサルを行いましたが、
ある傾向が見えてまいりました。お名前を挙げますのは烏滸がましくて控えますが、所謂テーマパークに
似ている、なるご感想が全く無いのです。そして、どこかのお店のようだ、という表現も見当たりません。
そして執事が良かった、ばあやが良かったでもなく、さらに、お菓子やお料理が美味しかったでもなくて、
「すっごい楽しかった」「とても満足している」という感想が相次いでいて、私たちの本音を申しますと、
ええと、いったい何がお気に召したのですか…?となりますが、そう尋ねますと「いやもう全部です」と。
自分以外の主がいない。靴を脱いで上がる。キッチンの匂い、音がする。寝室の存在、浴室の存在。ほか、
さまざまな事実によって、「ご別宅のほかで、今まで経験したことのない空間」なのは事実かと存じます。
しかし今夜は、それについて思案するのをやめて、幻にしたバラが咲くお屋敷だから、と結論しましょう。
知識や経験、理論も最大限に使ってまいりました。(もちろん私たちよりずっと詳しい主もおいでです。)
どちらかと言えば松原も、そういう気質ですし、運の良さは行動の回数に比例する、と申して参りました。
ただ、お嬢様、旦那様のためのお屋敷は、それだけでは説明できない力が働いているとしか思えないのです。
その象徴が、私たちにとっての「バラ」であり、これをお届けすることの意味は、とても深くございます。
お嬢様、旦那様、ぜひ10年ぶりの「バラ」を贈らせてくださいませ。そして、花より団子も歓迎をします。
そう、お好きなものを、お好きなだけ。黒いお屋敷、黒い箱は、お嬢様、旦那様に喜ばれるため存在します。
★お品の一覧 … https://www.butlers-house.net/cart (期限は【2023年5月4日(木)21時10分】まで。)
枕、掛け布団、ペダル式のゴミ箱。花瓶、フェルトのテープ、燻桃のペンキ。買い物リスト。執務室にて。
執事の館・準備委員会
広報係/松原(まつばら)
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★ 主の実績とお仕えのリスト。 … https://twitter.com/butlers_house/status/1625760655730184192
(このリストは、5月下旬までに見直します。必要とする数値を下げる方針です。追ってご報告します。)
私たち執事の館・準備委員会は、おおむね水曜日と、土曜日の夜に、お便りをしてご報告を差し上げます。
こちらをご覧になってのご感想や、ご意見などは Twitter と、このメールへの返信にて承っております。
(かならず拝読いたします。ただし、お返事はお約束できかねますこと、お許しください。)
名古屋のどこかにお屋敷を構えて、お嬢様、旦那様にお仕えしたいと申し出てから10年が経過をしました。
これまでの流れは、過去のお便りにございますが、1,000 以上もございますので、何とぞお許しください。
https://www.butlers-house.net/blog/entries
もし「主の目録」を所有なさいますと、とくべつなお便りのほか、ご予告、お申し付けの先回りが可能に。
ご帰宅の際のカップセレクトも限りなくしていただけます。「金貨」もご活用いただけましたら幸いです。
https://www.butlers-house.net/product?product_id=3887